IT化の進む現代社会では銀行業も変化しており、中でもネット銀行はよく使われていますよね。振込等の手数料が気になる方であれば、かなり重宝するはずです。
ネット銀行は楽天からも提供されており、金利や楽天ポイントの還元でお得に使うことが出来ます。その他にも使いやすくなるためのサービスが数多く提供されているので、ぜひ使ってみてくださいね。
今回は、楽天銀行について考察していきましょう。
目次
サービス概要
楽天銀行とは、楽天グループ傘下の楽天銀行株式会社が提供するネット銀行のことです。ネット銀行とは店舗を持たない銀行であり、その分金利や手数料等が優れていることが主な特徴ですね。
楽天銀行口座を開設する場合は、国内在住且つ16歳以上の方であれば誰でも申請可能です。口座開設時にお持ちの楽天アカウントを利用すると、後々で設定が楽になるので予め取得しておきましょう。

口座開設の本人確認は、公式アプリを使えばウェブ上で完結します。
キャッシュカードも簡易書留で送られるようになるため、受取も簡単ですね。
まずは、楽天銀行の基本的なサービスを確認してみましょう。
サービス概要 | 摘要 | |
---|---|---|
提供会社 | 楽天銀行 | |
ATM入出金手数料 | 無料 | ステージ毎の無料回数分 |
1回3万円以上の入金分 | ||
200円+税 | セブン銀行、イオン銀行、PatSat | |
250円+税 | 上記以外のATM | |
振込手数料 | 無料 | 楽天銀行口座間 |
132円+税 | 無料回数サービス有り | |
定額自動入金 | - | |
Pay-easy | 対応 | 一部利用不可の収納先あり |
普通預金金利 | 0.02% | |
0.04% | 楽天カードからの引落があった場合 | |
マネーブリッジ(300万円超過分) | ||
0.1% | マネーブリッジ(300万円まで) | |
定期預金金利 | 0.02% |
楽天銀行の特徴とも言えるのが普通預金金利の高さで、通常でも年0.02%となっておりメガバンクと比較してかなり高めに設定されています。更に楽天グループの他サービスと併せて利用することで、金利は最大年0.1%にまで上昇しますね。

楽天カードと楽天銀行の組み合わせは、
楽天市場のSPUプログラム条件にもなっていますね。
提携ATM

楽天銀行は店舗を持たないネット銀行ですが、他行との提携によって一部ATMからの入出金が可能です。もし楽天銀行で現金を直接利用したい場合は、以下の提携ATMを利用しましょう。
楽天銀行の提携ATM
- 三菱UFJ銀行
- みずほ銀行
- ゆうちょ銀行
- セブン銀行
- イオン銀行
- ローソン銀行
- PatSat
- イーネット
- ビューアルッテ
この内、ビューアルッテに関しては現金の引出しと残高確認のみに対応しています。こちらから入金することは出来ないので、もし必要であれば他の提携ATMを利用しましょう。

もし硬貨での入金が必要な場合は、
みずほ銀行の一部ATMであれば対応していますよ。
ハッピープログラム

楽天銀行では会員ランク制度が用意されており、口座の利用状況に応じて提供サービスが優遇されます。ハッピープログラムは非常にお得な会員サービスなので、こちらは積極的に活用してくださいね。
ハッピープログラムを利用するためには、楽天銀行と楽天アカウントとの連携(楽天会員リンク登録)が必要です。こちらは口座開設時に楽天アカウントを用いると自動登録されるのですが、そうでない場合は個別に設定をしてくださいね。

これによって、楽天銀行で楽天ポイントが使えるようになります。
楽天銀行においては非常に重要なことなので、必ず済ませておきましょう。
ハッピープログラムのランクは5段階あり、判定条件は預金の合計残高と取引状況のどちらかを満たしていることです。基準日は毎月26日~翌月25日終日であり、この時点で条件を満たしていれば翌月のランクとして適用されます。
ハッピープログラムの適用条件と優待サービスの一覧
ベーシック | アドバンス | プレミアム | VIP | スーパーVIP | |
残高条件 | – | 10万円 | 50万円 | 100万円 | 300万円 |
取引条件 | – | 5件 | 10件 | 20件 | 30件 |
ATM手数料無料回数 | – | 1回 | 2回 | 5回 | 7回 |
振込手数料無料回数 | – | 1回 | 2回 | 3回 | 3回 |
ポイント倍率 | 1倍 | 1倍 | 2倍 | 3倍 | 3倍 |

サービスの適用内容と達成のしやすさを考えると、
VIP会員を狙えば十分にお得ですね。
ハッピープログラムでは、取引に応じて楽天ポイントを付与するサービスも提供しています。ポイント倍率はこのサービスに影響を与え、通常1ポイントの付与数がランクに応じて最大3ポイントまでアップしますよ。
このポイント付与は楽天カードの引落しも対象ですが、こちらでは通常3ポイント(最大9ポイント)と優遇されています。楽天カードを更にお得に使うことにも繋がるので、楽天銀行と楽天カードは必ずセットで使いましょうね。
楽天証券とマネーブリッジ

楽天証券とは、楽天証券株式会社が運営しているネット証券のことです。楽天ポイントを利用したポイント投資サービスを始めとした、様々な独自サービスを展開していることも特徴ですね。
楽天銀行ではマネーブリッジというサービスを提供しており、お持ちの楽天銀行口座と楽天証券口座とリンクさせることが可能です。これによって株式の買い付け時に楽天銀行口座から引落しが行われるため、楽天証券へ資金を投入する必要が無くなり便利ですね。
更に、マネーブリッジを設定した楽天銀行口座では、普通預金300万円分までに年利0.1%の預金金利が適用されます。マネーブリッジには費用等も発生しないので、登録しておくだけでもお得ですよ。

300万円分を超える普通預金残高には、
年利0.04%が適用されます。
ちなみに、楽天カードとマネーブリッジをどちらも利用している場合は、マネーブリッジの金利が優先して適用されます。これらのサービスが重複することはありませんが、どちらも楽天銀行で使った方が便利であることには変わりありませんね。
資金お引越し定期

資金お引越し定期とは、楽天銀行で提供されている定期預金商品のことです。他行の自己名義口座から振込があった月であれば、その金額分で特別金利の定期預金を組むことが可能です。
預入期間は1か月のみが選択可能で、金利は0.1%以上と非常に高く設定されています。これを活用することで、より高い利息を受け取ることが可能ですね。

資金お引越し定期の金利は経済状況に応じて変動するので、
毎月チェックするようにしてくださいね。
資金お引越し定期の預入上限は、月間で300万円までです。また、振込金額のカウントを翌月に繰り越すことは出来ず、振込の同月内の預入にのみ適用されるので覚えておきましょう。
デビットカード

楽天銀行ではデビットカードも発行されており、口座残高を用いた即払いによる支払いが行えます。特別な条件も無く1%の還元率が適用されることが人気のサービスであり、機能も多くて使いやすいカードですよ。
楽天銀行デビットカードは用途も広い上に、ポイント充当機能等も非常に便利です。クレジットカードを契約出来ない学生の方には勿論として、楽天カードと併用することもおススメですよ。

国際ブランドはVISA・Mastercard・JCBから選択可能で、
機能も異なるので用途に合わせて選んでくださいね。
楽天銀行デビットカードについてはこちらで扱っているので、よろしければ併せてお読みください。
BaaS口座

BaaSは「Banking as a Service」のことで、自社の銀行システムについてインターネット経由で提携他社がアクセス可能となる技術のことです。これによって提携他社に銀行業務を委託することが可能となり、独自のサービスを追加した特別な支店の開設も出来ます。
楽天銀行でもBaaSによる口座を提供しており、通常の口座とは異なるサービスが用意されています。ですが基本的なサービスは同じなので、より楽天銀行を活用したい場合には開設を検討しましょう。

既に楽天銀行の通常口座を開設している場合であっても、
BaaSの口座を個別に開設することが出来ます。
例えば、現在では第一生命支店の開設が可能であり、こちらでもハッピープログラムやデビットカードが用意されています。今後も更なる提携口座の開始が予定されているので、そちらの情報もチェックしておきましょう。
ちなみに、楽天銀行口座を開設する場合はスマホアプリでの本人確認も可能ですが、第一生命支店ではその際に2種類の本人確認書類が必要となります。こちらの口座を開設したい場合には、提出可能な本人確認書類があるかチェックしてくださいね。
セキュリティ

楽天銀行では様々なセキュリティ設定が可能であり、ネット銀行で不安になりがちな安全性をカバーしています。口座を開設した際には、必ず確認しておきましょう。
利用可能なセキュリティ設定
- ログイン時のSMS認証
- 公式アプリの端末連携(使える端末を固定)
- IPアドレス制限
- モバイル端末制限(ブラウザ利用の制限)
- ATM出金制限
- 振込上限設定
IPアドレスや端末制限をかけておけば、そちらからはパスワードを使用する取引が行えなくなります。非常に強力なセキュリティ設定であり、不正アクセスの危険性を最小限に抑えることが可能ですね。

公式のスマホアプリからネットバンキングを利用すれば、
利便性と安全性を両立することも可能なので併せて使いましょう。
楽天銀行の使い方

楽天銀行を最大限に活用する場合、まずはハッピープログラムの活用を考えましょう。報酬の受取りや他行からの振込等があれば適用される他、クレジットカードの引落し用口座としては非常に優秀ですね。

高金利の銀行で利息を受け取るよりも、
ハッピープログラムでポイントをもらった方がお得なことも多いですよ。
また、楽天銀行では楽天証券とのマネーブリッジも便利ですね。普通預金はクレジットカードの引落し等に使う残高をある程度確保しておくことが必要なので、そちらでより高い金利が適用される状態を作りましょう。
預金総額は預金保険が適用される1,000万円と仮定して考えた場合、その内300万円は資金お引越し定期に充てると良いでしょうね。預入条件は他行の振込無料サービスを使えば簡単に満たすことが可能なので、住信SBIネット銀行等との併用で毎月実行しましょう。

定期預金は課税を簡単に回避する方法があるのですが、
実行するか否かはお任せします。
マネーブリッジの特別金利は300万円分にしか適用されないので、残り400万円分については0.04%の金利が適用されることになります。こちらは他と比べると地味に感じますが、楽天証券を利用すると繰り上げでマネーブリッジの金利が適用されますよ。
楽天銀行の注意点

楽天銀行のハッピープログラムは非常にお得ですが、これに関連して注意しなければならないことがあるのでご紹介します。
特定のウォレットサービスや決済サービスでは、楽天銀行の即時引落としやPay-easy等によるチャージに回数制限や規制がかかっているものが見受けられます。また、他の銀行が利用可能であっても、楽天銀行だけは利用出来ないこともよくあるようです。
これはかつてハッピープログラムを乱用して、少額の自動引落しを何度も行いポイントを乱獲したユーザーがいたことが原因です。これは行って当然の処置とも言えるものなので、解消は難しいでしょうね。

例え便利なサービスであっても、
それを乱用してはいけませんね。
これからの楽天銀行に期待すること

楽天銀行は、ハッピープログラムと高金利によるお得なサービスが魅力のネット銀行です。強力なセキュリティ設定が可能なことも魅力的であり、現状のサービスが維持されるだけでも嬉しいですよね。
それでも強いて挙げるとしたら、公式アプリではネットバンキングの全操作を完結出来るようにして欲しいですね。各種キャンペーンのエントリー等ブラウザからしか使えないサービスは未だ存在するのでそれらを全てをアプリ内で利用出来ればより便利に使えるはずです。
まとめ
楽天銀行は、とにかくお得なサービスが魅力のネット銀行ですね。マネーブリッジやハッピープログラム等、これらを使いこなせばかなり生活に役立つことでしょう。
楽天銀行はセキュリティ設定が強力な上に、デビットカードも便利なのでネット銀行の初心者にはおススメです。まだ使ったことのない方は、ぜひ口座を開設してみてくださいね。

ここまでご覧いただきありがとうございます。
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