近年の銀行は金利にあまり期待することが出来ませんが、その他のサービスに注目するとお得に使うことも出来ます。例えば振込手数料の無料回数や、取引に応じたポイントサービス等は便利ですよね。
そのようなサービスで注目されている銀行はいくつか存在しますが、SBI新生銀行の還元サービスは注目される機会も多いですね。それ以外にも便利でお得なサービスが数多く用意されているので、上手く活用することが出来ればより生活を豊かになりそうです。
今回は、SBI新生銀行について考察していきましょう。
目次
サービス概要
SBI新生銀行とは、株式会社SBI新生銀行が運営する普通銀行のことです。各種手続きや口座取引は店舗で受付けている他、ネットバンキングサービス「パワーダイレクト」も提供されていますね。
SBI新生銀行の口座を開設する場合、国内在住の方であれば申込可能なようです。ただし、未成年者が口座を開設する場合、親権者による同意書を含む指定書類を提出しなければなりません。
未成年者は手続き上の理由から、
アプリによる口座開設を行うことが出来ません。
まずは、SBI新生銀行についての基本的なサービス概要を見ていきましょう。
サービス概要 | 摘要 | |
---|---|---|
提供会社 | SBI新生銀行 | |
ATM入金手数料 | 無料 | |
ATM出金手数料 | 100円+税 | シルバーステージ以上は 一部ATMで無料出金可能 |
ネット振込手数料 | 無料 | 新生銀行口座間 |
195円+税 | 振込無料回数有り | |
ステージ優遇有り | ||
ことら送金 | 対応 | 手数料無料 |
定額自動入金 | – | |
Pay-easy | – | |
普通預金金利 | 0.03%~0.15% | ステージ優遇有 |
定期預金金利 | 0.01%~0.09% | |
0.05%~0.5% | ネット限定 |
SBI新生銀行の定期預金では名称の後に数字が記載されているものがありますが、これは預入れの下限金額を表しています。「パワーダイレクト円定期預金30」であれば30万円から、「パワーダイレクト円定期預金100」であれば100万円から預け入れることが出来ますよ。
預入金額の下限は少々高めに設定されているので、
ある程度資産に余裕がある程活用しやすいはずです。
ちなみに、以前のSBI新生銀行ではネットバンキングを利用する際にセキュリティカードが必要でしたが、現在こちらは廃止されています。取引時には電話認証・SMS認証・スマホ認証のいずれかが必要となるので、こちらの設定も忘れずにチェックしておきましょう。
提携ATM
SBI新生銀行は独自の店舗を持つ普通銀行ですが、口座の入出金は提携銀行のATMから行うことも可能です。生活圏内に店舗が無い場合でも、こちらを利用すれば問題無く取引が行えます。
キャッシュカード暗証番号は開設の際に設定せず、後日郵送される圧着はがきに記載されたものを利用します。暗証番号は専用ダイヤルで変更可能なので、セキュリティを向上させたい方は申請しましょう。
SBI新生銀行の提携ATM(一例)
- ゆうちょ銀行
- イオン銀行
- セブン銀行
- ローソン銀行
- イーネット
- PatSat
- ビューアルッテ
上記表の内、ゆうちょ銀行以外のATMはステージ制度の出金手数料無料サービスに対応しています。また、ビューアルッテについては入金未対応なので覚えておきましょう。
都市銀行や商工中金のATMにも対応していますが、
これらは使う意味があまり無いので無視しても大丈夫です。
ステップアッププログラム
ステップアッププログラムとは、SBI新生銀行における会員ランク制度のことです。口座の取引状況に応じてステージが決定され、口座利用時のサービス提供条件が優遇されます。
ステージの判定条件はステージ毎に指定されており、それらを1つでも達成すれば次回から優遇サービスが適用されます。基本的には年単位で判定が行われますが、条件によっては達成の翌々月にステージが適用されるものもあるようです。
早期適用される条件は活用が難しいものも多いので、
基本的には年間で判定される条件を狙いましょう。
ステージ判定条件(一部)
スタンダード | シルバー | ゴールド | プラチナ | ダイヤモンド | |
年間預入平均残高 | – | 100万円以上 | 500万円以上 | 2,000万円以上 | – |
年間投資商品平均残高 | – | 10万円以上 | 100万円以上 | 300万円以上 | 2,000万円以上 |
預金・投資商品 併用時の平均残高 | – | – | 預金100万円以上 且つ投資10万円以上 | 預金500万円以上 且つ投資10万円以上 | – |
給与振り込み | – | 1回以上 | – | – | – |
口座自動引き落とし | – | 6回以上 | – | – | – |
ステージ優遇内容(一部)
スタンダード | シルバー | ゴールド | プラチナ | ダイヤモンド | |
指定ATM出金手数料 | 月間5回まで無料 | 無料 | 無料 | 無料 | 無料 |
ネット振込手数料 (税込) | 214円 | 110円 | 110円 | 75円 | 75円 |
他行振込無料回数 | 1回 | 3回 | 5回 | 10回 | 10回 |
円普通預金金利 (100万円未満分) | 年0.03% | 年0.03% | 年0.03% | 年0.03% | 年0.15% |
※2024年6月から優遇サービスの一部が変更され、ダイアモンドステージの他行振込手数料無料回数が50回から10回に減少しているようです。
他にも優遇金利の適用や外貨預金の為替手数料の優遇がある他、一部決済サービスのチャージ手数料や外貨送金手数料等のキャッシュバック等も提供されています。特にダイヤモンドステージの優遇サービスは魅力的ですが、こちらを狙いたい場合は後述のSBI新生コネクトがおススメですよ。
SBI新生コネクト
SBI新生銀行では「SBI新生コネクト」というサービスが提供されており、お持ちのSBI証券で投信積立資金を手数料無料で自動入金することが可能となっています。また、SBI証券で使っていない資金がある場合はSBI新生銀行口座へ自動出金されます。
SBI新生コネクトはステップアッププログラムの対象にもなっており、契約しているだけでダイヤモンドステージが適用されるようになります。最高ステージをより簡単に狙うことが出来ますが、実際にステージとして適用されるのは契約の翌々月からとなるので覚えておきましょう。
住信SBIネット銀行にも同様のサービス「SBIハイブリッド預金」がありますが、
こちらとの併用は出来ないので覚えておきましょう。
もし現在SBIハイブリッド預金を契約している方の場合、一度そちらを解約してからSBI新生コネクトへ申し込む必要があります。どちらのサービスが良いかは人によって異なるはずですが、条件に合えば住信SBIネット銀行ではなくこちらと連携することも検討してみてくださいね。
キャッシュプレゼントプログラム
SBI新生銀行では「キャッシュプレゼントプログラム」が提供されており、これは口座の利用状況に応じて現金が付与されるというものです。参加する場合は銀行アプリから毎月エントリーする必要があり、キャッシュバックの振込は参加月の翌々月です。
以前はポイント還元のプログラムでしたが、
2023年10月からこちらへ移行しました。
キャッシュプレゼントプログラムの付与条件(スタンダード会員の場合)
- 他行から1回1万円以上の振込入金がある度に5円(月間5回まで、計25円)
- 月間の口座振替1回以上で1円
- 月間の外貨積立1万円毎に5円(10万円分まで、計50円)
プログラムでは現在適用されている会員ステージも反映され、より高いステージであればキャッシュバックに倍率が発生します。スタンダードを1倍として考えた場合、シルバー・ゴールド・プラチナで3倍、ダイアモンドで10倍の現金が付与されてお得ですね。
もしダイアモンド会員がプログラムに参加した場合、振込条件で月間最大250円分が、外貨積立条件で月間最大500円分が付与されます。特に振込条件はリスク無しで狙えるので、SBI新生コネクトと併せれば重宝しそうですね。
※2024年8月以降、キャッシュプレゼントプログラムの一部提供条件が変更される予定となっています。
“キャッシュプレゼントプログラム内容変更のお知らせ“(SBI新生銀行公式より)
アプラス
株式会社アプラスはクレジットカードを発行している決済企業ですが、実はSBI新生銀行の系列企業でもあったりします。これらは関連したサービスを提供していることがあるので、口座を開設する際は覚えておきましょう。
例えば、APLUS CARD with・ラグジュアリーカード・アプラスゴールドカードを利用している場合、支払い口座としてSBI新生銀行を登録していればカード側で100ポイントが付与されます。3,000円以上の引落し金額があることが条件となっており、還元率の底上げをしたい場合に重宝しますね。
毎月3,000円ずつ利用すると仮定した場合、
実質的に約3.8%分のポイントが還元されますね。
マネックス証券
マネックス証券とは、マネックス証券株式会社が運営する証券サービスのことです。証券業としては規模の大きい会社であり、多くの方に使われていますね。
マネックス証券で即時出金サービスを利用する場合、出金先をSBI新生銀行口座に指定すれば出金手数料の無料化が可能です。サービスの利便性が大きく向上するので、よく投資を行う方はこちらも活用しましょう。
マネックスカードでも似たような特典が提供されているので、
使いやすいサービスを選択してくださいね。
セキュリティ
SBI新生銀行では様々なセキュリティ対策を採っており、安心して口座を利用出来るようにするための取組みが行われています。ネットバンキング等でセキュリティを強化したい場合は、SMS認証等の代わりにスマホ認証サービスを使うことも出来ますよ。
スマホ認証サービスでは「VIP Access」というアプリのダウンロードが必要で、銀行取引の際にアプリ通知で「承認」をタップして使います。最初の設定を済ませてしまえば簡単に利用出来ますが、アプリのバックグラウンド通信をOFFにすると機能しなくなるので注意しましょうね。
銀行口座の不正アクセスを防ぐためには、
個人による対策も大切ですよ。
もしネットバンキングによって不正利用が発生した場合、パワーダイレクト取引規定第11条によって補償されます。必要であれば管轄の警察組織に被害届を提出した上で、気付いてから50日以内に所定の申請を行いましょう。
また、キャッシュカードの不正利用が発生した場合は、パワーフレックスキャッシュカード規定6条~9条によって補償されます。その他、細かなルールや申請方法等については公式サイトに掲載されているので、1度確認してみてくださいね。
SBI新生銀行の使い方
SBI新生銀行はキャッシュプレゼントプログラムが非常にお得ですが、活用したい場合はダイアモンドステージを適用したいところです。現在ではSBI新生コネクトの契約によって簡単にダイアモンドステージが達成可能なので、特に理由が無ければ申請しておきましょう。
ダイアモンドステージでは他行振込手数料が月間10回分無料となる他、普通預金金利も0.15%が適用される等かなり恩恵が大きいですね。特に口座振込を行う機会が多い方であれば、こちらの特典を目当てにSBI新生銀行を使い始めても良いかもしれません。
もしSBI新生銀行口座をこれから開設したい場合は、
新規開設時にのみ適用されるサービスも活用しましょう。
例えば、SBI新生銀行では新規開設者限定のウェルカムプログラムが提供されています。口座開設の翌月末までにエントリーと1回3万円以上の入金を行うと、最大3,000円のプレゼントを獲得することが出来ますよ。
また、開設から3か月以内であればスタートアップ円定期預金を預入れ可能です。年利1%の3か月定期を上限無く利用可能ということで、口座開設時は逃さず活用したいですね。
まとめ
SBI新生銀行は魅力的なサービスが豊富な銀行であり、特にキャッシュプレゼントプログラムは非常にお得です。これを生活の中で利用することが出来れば、より生活が豊かになりそうですね。
元の新生銀行は2021年12月からはSBIグループの傘下に入り、2023年からは名称やサービス内容の一部に変更がありました。これからも様々な変化が訪れる可能性は高いので、SBI新生銀行の情報はしっかりとチェックしておきたいですね。
ここまでご覧いただきありがとうございます。
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