キャッシュレス決済初心者にとって、審査の不要なデビットカードは利用しやすいですよね。その反面、特典に関しては控えめなデビットカードが多いことも事実です。
ですが、イオン銀行のデビットカードはクレジットカードと同じ特典が使えるサービスとして提供されています。イオン銀行キャッシュ+デビットにはそれ以外にもお得な要素がたくさん揃っているので、しっかりと活用したいですね。
今回は、イオン銀行キャッシュ+デビットについて考察していきましょう。
目次
サービスの概要
イオン銀行キャッシュ+デビットとは、イオン銀行が提供するデビットカードのことです。イオン銀行口座残高を利用したJCB決済が可能な他、IC型電子マネーのWAONも付帯していますね。
カードを発行するにはイオン銀行口座を開設している方で、日本在住且つ中学生ではない15歳以上の方が申込を行えます。申込に関して利用が必須となるサービスはありませんが、カード設定等はネットバンキング以外のサービスを利用するので覚えておきましょう。
カードはミッキーマウスデザイン等を選択可能なので、
それらがお好きな方は選択しておきましょう。
イオン銀行についてはこちらで考察しているので、よろしければ併せてお読みください。
まずは、イオン銀行キャッシュ+デビットの基本的なサービスを見て行きましょう。
サービス概要 | 摘要 | |
---|---|---|
発行会社 | イオン銀行 | 3種類のデザイン から選択可能 |
ブランド | JCB | イオンカード加盟店でも利用可能 |
電子マネー | WAON | オートチャージ可能 |
発行手数料 | 無料 | |
年会費 | 無料 | |
為替手数料 | 1.6% | |
還元率 | 200円につき1ポイント | 1決済毎に算定 |
還元方法 | WAON POINT | |
WAONポイント | オートチャージ時 | |
3Dセキュア | アプリ認証 | 「ワンタイム」アプリ |
セキュリティ | 決済上限設定 | 月1万円から100万円の範囲 |
暮らしのマネーサイト を利用して設定 | ||
補償 | ショッピング補償 | 5千円以上の商品 180日前まで遡って 年間50万円まで |
不正利用補償 | 発生から60日までの申請で補償 | |
優待 | イオンカード優待 | |
イオン銀行Myステージ に加算 |
こちらはイオン銀行のキャッシュカードでもあり、キャッシュカードは1口座あたり1枚までしか発行することが出来ません。発行時にイオンカードセレクトを既に所持している場合、そちらは失効してしまうので注意しましょう。
イオンデビットカード(VISA)であればキャッシュカード機能が無いので併用可能ですが、
立替払いが可能な関係で発行には与信審査が必要となることを覚えておきましょう。
イオン銀行キャッシュ+デビットはガソリンスタンド・高速道路・機内販売・一部タクシーの他、デビットカードを拒否している加盟店等では利用出来ません。また、定期契約や公共料金の支払いでも使えないことが多いですが、携帯大手3社の料金には対応している様子です。
カードの名前欄
イオンカードは他のブランドカードと比較して表面の名前欄が狭く、所有者名をローマ字にした場合の文字数が多いと省略表記をすることがあるので覚えておきましょう。省略表記の対象となった場合は、名の部分がイニシャル1文字で表記されます。
これはイオン銀行キャッシュ+デビットにも当てはまるので、もし発行したカードの名前が省略表記されていても間違いではありません。安心して使ってくださいね。
券面で省略されていても、登録名自体はフルネームとなっています。
ネット決済では省略無しのローマ字名を入力してくださいね。
暮らしのマネーサイト
暮らしのマネーサイトとは、イオンカード全般の設定や管理を行うためのネットサービスです。各種設定やキャンペーン参加の他、還元されるときめきポイントの管理もこちらで行います。
イオン銀行キャッシュ+デビットについての各種設定は、ネットバンキングではなく暮らしのマネーサイトを利用します。3Dセキュア設定や決済上限設定等の重要な設定も行えるので、カードを発行した際は必ず登録しておきましょう。
アカウントを新規に登録する場合は、ID・パスワード設定の他にもカード情報の入力が必要です。既に暮らしのマネーサイトを利用している場合は、そちらのアカウントにカード情報を追加登録しましょう。
スマホから手軽にカードの管理機能を使いたい場合は、
「AEON WALLET」アプリを使うと便利ですよ。
イオンカード特典
イオン銀行キャッシュ+デビットはデビットカードでありながら、イオンマークが付いている歴としたイオンカードの一つです。JCB加盟店以外でもイオンカード加盟店で支払いが行える上に、イオンカードとしての特典を受けることも可能です。
デビットカードは基本的に銀行としてのサービスなので、クレジットカードと同様の特典が付帯することは非常に珍しいですよね。イオンカードとしては審査無しで発行可能な唯一のカードであり、これによって多くの方が手に取りやすくなっています。
それでは、イオン銀行キャッシュ+デビットで利用可能な特典を見ていきましょう。
利用可能なイオンカード特典
- イオングループで利用するといつでもポイント2倍
- 10日にイオンで利用するとポイント5倍
- 10日にイオン以外で利用するとポイント2倍
- 15日に55歳以上の方がイオンで利用すると5%OFF
- 20日、30日にイオンで利用すると5%OFF
- 20日、30日にイオンシネマで利用すると1,000円+税
- イオンシネマではいつでも300円OFF
イオンでの利用を考えた場合は、充分とも言えるような特典ですよね。イオン以外で利用する場合でも、毎月10日はカード還元率が実質1%になるので積極的に使ってみましょう。
ただし、デビットカードであるために定期契約やガソリンスタンド、高速料金や機内販売には利用出来ません。これらの加盟店で支払いが必要な場合は、別の決済方法を使ってくださいね。
WAON
WAONとは、イオンリテールが提供するIC型電子マネーのことです。事前にチャージした残高を利用して、店頭のICリーダーにカードをタッチすることで支払いを行います。
WAONでは支払金額200円毎に、
電子マネーWAONポイントがもらえますよ。
イオン銀行キャッシュ+デビットにはWAONが付帯しており、通常のWAONと同じようにお買い物が可能です。WAONにもお得な特典が用意されているので、両方のサービスを併用してくださいね。
WAONについてはこちらで扱っているので、よろしければ併せてお読みください。
ちなみに、イオン銀行キャッシュ+デビットはApple PayやGoogle Payで使うことが出来ません。現在では登録自体が出来なくなっているので、電子マネーを利用したい場合は他の方法を選択しましょう。
WAONオートチャージ設定
オートチャージとは、電子マネー残高が一定以下になった場合に自動でチャージを行う機能のことです。イオン銀行キャッシュ+デビットに付帯されているWAONでは、オートチャージ設定も可能ですよ。
イオン銀行キャッシュ+デビットのオートチャージは、イオン銀行ATM・WAONステーション・WAONネットステーションでの設定が可能です。1,000円単位での条件指定の他、オートチャージを利用しない設定もこちらで行うので覚えておきましょう。
WAONネットステーションから設定を行う場合、ブラウザはInternet Explorerが必要です。Windows11の場合はInternet Explorerに対応していませんが、Edgeというブラウザであれば互換機能が使えますよ。
イオン銀行キャッシュ+デビットでオートチャージを利用すると、
チャージ額200円につき1WAONポイントが還元されます。
通常のイオンカードでは、WAONチャージがポイント還元対象外に指定されています。ですが一部カードはオートチャージが還元対象となっており、イオン銀行キャッシュ+デビットはその中の1枚に入っていますね。
イオン銀行Myステージ
イオン銀行Myステージとは、イオン銀行におけるユーザーランク制度のことです。一定の条件を満たしたユーザーに対して、イオン銀行のサービス特典が強化されます。
イオン銀行Myステージではスコア制を採用しており、サービスの利用毎に加算される点数の合計でステージが決定されます。イオン銀行キャッシュ+デビットでは発行するだけで10点が加算され、加えてブランド決済やWAON決済では最大210点が加算されるので点数稼ぎには便利ですね。
最高のプラチナランクは150点以上が必要で、
普通預金金利0.1%等の特典が提供されています。
ステージ特典としては、振込手数料無料回数や普通預金金利の優遇が主です。イオン銀行口座を含めて有効活用したい方は、狙ってみても良いかもしれませんね。
オーソリについて
オーソリとは、加盟店がブランドカードの有効性を確認する目的で行う一時的な引落しのことです。こちらはクレジットカードを前提としたシステムであり、デビットカードで行われた場合は残高が一時的に拘束されてしまいます。
残高の返還には最大60日程度が必要となるため、
デビットカードにとっては厄介な点ですね。
イオン銀行キャッシュ+デビットの場合は、1円程度の少額支払いは引落しが保留されて残高に反映されません。こちらのカードをネット加盟店で使う場合には、オーソリの心配をする必要は無さそうですね。
セキュリティ
イオン銀行キャッシュ+デビットでは決済上限設定が可能で、1万円から100万円の範囲で任意に指定することが出来ます。お買い物に使う最低限の金額に設定しておけば、不正利用被害を未然に防ぐことに繋がりますね。
当該カードはイオンカードでもあるので、イオンカードのシステムによる不正利用モニタリングが常に監視しています。怪しい決済を検知した場合、システムによって決済が保留されるので安心ですね。
それでも不正利用が発生してしまった場合、その被害はイオン銀行CASH+DEBITカード規定第17条によって補償されます。必要な方は管轄の警察組織に被害届を提出した上で、発生から60日以内に所定の申請を行いましょう。
イオンカード専用のセキュリティソフト、
「SaAT Netizen」も使ってみましょう。
サートネチズンはイオンカードによる決済情報を防御することが可能で、ウイルスや不正送金等の対策に対応しています。無料で使える上に、他のウイルス対策ソフトとも競合しないので気軽にダウンロードしてみましょう。
イオン銀行キャッシュ+デビットの活用法
イオン銀行キャッシュ+デビットでは、様々なカード特典が提供されていますね。カードを利用する際は、これらを有効活用しましょう。
イオン系列店での利用
イオン銀行キャッシュ+デビットを使うのであれば、イオン系列店でのショッピングをメインに考えましょう。デビットカードでたくさんの優待が提供されているものは本当に珍しいので、特に学生の方には重宝するはずです。
また、WAONのお得なキャンペーンがある場合はそちらにも参加してみましょう。特にイオンやミニストップ等の特定商品であれば、WAON限定のボーナスポイントが設定されていて更にお得ですよ。
カード付帯のWAONは利用者情報設定が済んでいるので、
イオン系列の対象店舗ではいつでもポイント2倍ですよ。
また、イオンでの20日・30日の5%OFF特典はWAONでも提供されています。イオン銀行キャッシュ+デビットはオートチャージでもポイントが還元されるので、カード決済よりもお得ですね。
イオン系列店以外での利用
イオン以外のお店で利用する際は、ブランドプリペイドカードにチャージをしてから使いましょう。毎月10日にチャージを行うのであれば、ポイント還元率は1%に上昇するので活用してください。
1%還元で使えるJCBデビットカードは珍しく、
そちらの用途でも便利なサービスですね。
JCBでチャージ可能なブランドプリペイドカードとしては、ANA JCBプリペイドカードが提供されています。こちらでも0.5%のANAマイル還元又はキャッシュバックがあるので、ポイント二重取りが可能です。
ANA JCBプリペイドカードの支払い方法としては、JCB決済の他にもGoogle PayからQUIC Pay決済が行えます。こちらは3Dセキュア認証にも対応しているので、楽天ペイ等のコード決済で利用することもおススメですよ。
イオン銀行キャッシュ+デビットの注意点
システムが乱雑で解りにくい
イオン銀行キャッシュ+デビットにはデビットカード・イオンカード・WAONといった複数の要素があるためか、利用するサービスやポイントなどが非常に多くて分かりにくくなっています。
まず目立つのがポイントであり、ブランド決済やポイント加盟店でのWAON決済でもらえるWAON POINT、WAONで通常時に還元される電子マネーWAONポイントの2種類が存在します。両者は名前もサービスも似通っているため、初心者にとっては判別が難しいですね。
WAON POINT加盟店以外でのWAON決済は電子マネーWAONポイント、
それ以外は全てWAON POINTですよ。
更にネットサービスもネットバンキングや暮らしのマネーサイトは必須として、WAON POINTをまとめるsmart WAON、オートチャージを利用するならWAONネットステーションも利用します。必須でないサービスも多いですが、それらを使いこなす必要があるのが難しいところですね。
それ以外にも、イオン系列のサービスはとにかく細かく分かれていて使いにくいことが多いですよね。カードを利用する際は全てのサービスを使おうとはせず、使うサービスをある程度吟味しておいた方が良いかもしれません。
決済の一時停止設定が出来ない
決済一時停止設定や決済上限設定が可能なことは、デビットカードにおける大切な利点の1つです。これらを駆使することで不正利用そのものを未然に防ぎ、カードのセキュリティを向上させて安全性が高まりますね。
しかし、イオン銀行キャッシュ+デビットでは決済一時停止設定が行えません。決済上限設定を利用すればある程度防ぐことも可能ですが、1万円未満の不正利用が発生する可能性もあるので少し不安ですよね。
暮らしのマネーサイトでカードを管理する影響か、
クレジットカードの機能に引っ張られている感じがしますね。
カードの決済機能を停止することが出来るのは、不正利用が発覚してカードの再発行手続きを行う時だけです。イオンカードとしてのセキュリティがあるので一定の信頼性はあるのですが、利用者自身によって不正を未然に防げる方が安心しますよね。
これからのイオン銀行キャッシュ+デビットに期待すること
イオン系列のサービスでは、どうしてもシステムの乱雑さが気になってしまいます。これはイオン銀行キャッシュ+デビットでも同じことであり、これらをまとめてくれるだけで非常に使いやすいサービスとなるはずです。
現在はポイントサービスが2種類使われていますが、これをWAON POINTに統一した方が分かりやすいですよね。また利用するアプリやウェブサービスについても、いくつかの機能が統合されれば嬉しく思います。
他にもカードの決済一時停止/再開設定を実装して、
セキュリティを高めて欲しいですよね。
まとめ
イオン銀行キャッシュ+デビットは、お得な特典が魅力のデビットカードですね。電子マネーチャージでポイントが付き、更にはイオンカードとして利用可能であったりとデビットカードとしては珍しいサービスとなっています。
イオン銀行口座をお持ちの方には、このカード目当てで口座開設を行った方も多いかもしれませんね。それだけ魅力的なサービスなので、お得に活用して行きましょう。
ここまでご覧いただきありがとうございます。
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