キャッシュレス化が進む現代社会において、審査不要のデビットカードはキャッシュレス決済の入り口として最適です。ですがキャッシュレス決済初心者にとって何より大切な要素は安全性であり、これが弱いサービスでは利用する気持ちになれませんよね。
デビットカードはセキュリティに優れた決済サービスですが、その中でも特に安全性が高いと言えるのがPayPay銀行VISAデビットカードです。キャッシュレス決済初心者の方だけでなく、ある程度ブランドカードに慣れている方にとっても便利な1枚となっています。
今回は、PayPay銀行VISAデビットカードについて考察していきましょう。
目次
サービス概要
PayPay銀行VISAデビットカードとは、PayPay銀行が提供するデビットカードのことです。VISAブランドを利用して決済を行うサービスであり、料金はPayPay銀行口座から即時に引落しされます。
PayPay銀行口座のキャッシュカードは現在全てにデビット機能が付帯しているため、発行条件と口座開設条件は同一です。日本国内在住で15歳以上の方であれば、誰でも発行可能となっていますね。
カードのサービスを完全に受けるためには、
口座とPayPay IDの連携も必要です。
PayPay銀行についてはこちらでも扱っているので、よろしければ併せてお読みください。
まずは、PayPay銀行VISAデビットカードの基本的なサービスを見ていきましょう。
サービス概要 | 摘要 | |
---|---|---|
提供会社 | PayPay銀行 | |
ブランド | VISA | バーチャルカードも発行可能 |
電子マネー | NFC Pay | VISAのタッチ決済 |
発行手数料 | 無料 | |
為替手数料 | 3.08% | |
還元率 | 500円につき1円 | 1決済毎に算定 |
還元方法 | PayPayポイント | 翌月下旬頃に付与 |
3Dセキュア | トークン認証 | アイテム又はアプリ |
セキュリティ | 利用上限設定 | 1,000円単位500万円まで |
カード決済とNFC Pay を個別に設定可能 | ||
決済一時停止/再開設定 | カード毎に設定可能 | |
補償 | 不正利用補償 | 発生から30日以内に申請 |
優待 | - |
カードの各種設定や申請等は、PayPay銀行のネットバンキングを利用して行います。申請時にはPayPay銀行のトークンからワンタイムパスワードを利用するので、トークン又はトークンアプリを用意しておきましょう。
PayPay銀行のトークンはかなり重要なアイテムなので、
アプリを使っていない場合は厳重に管理してくださいね。
こちらのトークンはデビットカードにおける3Dセキュア認証でも使用しており、パスワードとは異なり他人に番号を知られることがまず無いため安全に利用可能です。もしカード型トークンが故障等で使えなくなった場合、無料で再発行することも出来るのでお早めに申請しておきましょう。
バーチャルカード
PayPay銀行VISAデビットカードでは、元のカードと同様の機能を持ったバーチャルカードを発行可能です。こちらを利用する上で手数料等は発生せず、発行及び削除は1日合計5回まで、1口座で最大4枚まで保持可能です。
旧JNB VISAデビットカードはバーチャルカードとしてスタートしているので、
サービスの根幹はこちらであると言うことも出来そうですね。
PayPay銀行デビットカードの本カードとバーチャルカードでは、それぞれ個別に決済の一時停止を設定することも可能です。利用するサービス毎にカードを用意して、セキュリティの細かな管理することも出来そうですね。
ちなみに、PayPay銀行VISAデビットカードではバーチャルカードを利用した場合でもポイント還元が発生します。お得と安全性を両立することが可能なので、もしネット上でカードを使う場合はこちらを活用してくださいね。
NFC Pay
PayPay銀行VISAデビットカードは非接触決済にも対応しており、NFC Payの1つである「VISAのタッチ決済」が利用可能です。NFC Payはどのブランドでもマークが同じですが、国際ブランド毎に加盟店が異なるので注意しましょう。
非接触決済は支払いを素早く済ませることが出来るだけでなく、セキュリティ面でも優れている決済手段です。店員にカードを渡すことが無いためスキミング被害が発生しにくく、より安全な決済が可能となっています。
NFC Payは国内加盟店の少なさがデメリットですが、需要の拡大に伴って対応店舗が少しずつ増えています。特にVISAのタッチ決済は2021年から国内加盟店が急激に増加しているので、普段利用している店舗が対応していたら早速利用してみてくださいね。
非接触決済とカード決済で個別に決済上限を決めることも可能なので、
ご自身の用途に合わせて設定してくださいね。
ちなみに、PayPay銀行VISAデビットカードはGoogle Payや、スマートウォッチのGermin Pay・FitBit Payにも対応しています。これらに登録しておくと各デバイスからもNFC Payが利用可能なので、興味のある方はお試しください。
PayPayポイント
PayPayポイントとは、決済サービスのPayPayで提供されているポイントサービスのことです。こちらはPayPay銀行でも使われているポイントであり、デビットカードの還元対象にもなっていますね。
こちらのカードを利用した場合、決済金額500円につき1ポイント分が付与されます。還元率としては0.2%程度なので、お得さとしてはおまけ程度に考えた方が良いかもしれません。
PayPayポイントの還元を受けるためには、
口座とPayPayの連携を忘れずに行いましょう。
貯まったPayPayポイントは、PayPayの支払いや各種サービスに利用することが出来ます。Yahoo!ショッピング等の支払いに使うことも出来るので、よりお得にポイントを使いたい場合はそちらも活用しましょう。
キャンペーン
PayPay銀行では、デビットカードに関するキャンペーンが時々開催されています。新規開設者向けのものが多いですが、既存の利用者向けのキャンペーンも時々開催されるので機会があれば参加してみましょう。
キャンペーンの開催状況については公式ページをチェックするか、またはPayPay銀行のメール配信で確認しておきましょう。キャンペーンは特定ユーザー向けにメールで招待されることもあるのですが、第三者からの詐欺である可能性を考慮してメールアドレスのドメインを必ず確認してくださいね。
セキュリティ
PayPay銀行VISAデビットカードは決済の一時停止や、決済上限の設定が可能です。事前にこちらの設定を済ませておくことで、不正利用を未然に防ぐことに繋がりますね。
更にはバーチャルカードやトークン等、セキュリティを高めるサービスがたくさん用意されています。これらの機能を最大限活用することにより、より安全に利用出来るブランドカードとなるはずです。
もしPayPay銀行デビットカードが不正利用された場合は、普通預金口座不正使用補償規定が適用されます。必要な場合は管轄の警察組織に被害届を提出した上で、発生から30日以内に所定の申請を行いましょう。
こちらの補償制度は2023年8月に改訂されており、
現在では補償上限額が撤廃されています。
オーソリについて
オーソリとは、ブランドカードの有効性を確認するために実行される一時的な引落しのことです。主にカードの登録や利用が行われた際に実行され、1円程度の少額が引落しされます。
これはクレジットカードの後払いを前提としたシステムであり、即払いのデビットカードでは一時的に残高が減るという現象が発生します。オーソリが返還されるのは最長で60日前後と長く、その間は待つ以外に出来ることはありません。
しかしPayPay銀行VISAデビットカードの場合、1円のオーソリについては残高に反映されません。システム内部で処理されるため、返還待ちの手間が省けますね。
このような対応は現代で広がりを見せており、
将来的には当たり前になるかもしれませんね。
ちなみに、PayPay銀行デビットカードで本当に1円の支払いを行っていた場合、この機能の影響で残高への反映に遅延が発生します。あまり遭遇することの無い珍しい現象ですが、もし遭遇したら5日~1週間程度で反映されるので気長に待ちましょう。
PayPay銀行VISAデビットカードの使い方
PayPay銀行VISAデビットカードは、デビットカードでありながら定期契約やガソリンスタンドでの支払いに対応しています。クレジットカードが契約出来ない学生の方であれば、生活費やサブスクリプションサービス等の支払いに重宝するはずです。
デビットカード自体の利用を拒否している加盟店や、
PayPay銀行が利用を制限している加盟店には注意しましょう。
また、PayPay銀行VISAデビットカードは非常に安全性の高いカードなので、不正利用が心配な加盟店ではかなり重宝するはずです。海外も含めたネット加盟店では特に便利なので、セキュリティを重視する場合はあえてこちらを利用しても良いかもしれませんね。
ネット加盟店ではバーチャルカードが非常に強力で、これを使えば不正利用に怯えることは無くなります。バーチャルカードで更に用心を重ねたい場合は、カードを1度利用する度に削除することで不正利用を完全に防ぐことが可能ですよ。
キャッシュレス決済初心者だけでなく、
安全性を重視する方にもおススメです。
実店舗での決済にはVISAのタッチ決済を、オンラインではバーチャルカードを中心に利用しましょう。コード決済の引落しにも利用可能ですが、PayPayで利用しても優待や特典の類はありません。
お得に利用したい場合は、不定期に開催されるキャンペーンは欠かさずチェックしておきましょう。支払先が指定されていないキャンペーンに参加する場合は、ブランドプリペイドカード等へのチャージで参加条件を満たしても良いですね。
PayPay銀行VISAデビットカードの注意点
PayPay銀行VISAデビットカードの還元率は0.2%であり、ブランドカードの還元率としてはかなり低めに設定されています。また、還元サービスの判定は1決済毎に行われるため、ポイント還元対象外となる端数が発生しやすいことも難点ですね。
還元サービスが目当てでキャッシュレス決済を利用している方にとっては、それだけで使いにくく感じるかもしれません。特に判定が1決済毎に行われる関係で、積極的に使っても全くポイント還元がされない事象は簡単に発生しますからね。
安全なシステムの提供に伴う、
対価のようなものと考えましょう。
ただし、ポイント還元はバーチャルカードを利用した場合にも発生します。信用しきれない加盟店でオンライン決済を行う場合では、安全性とポイント還元を両立可能な決済手段となるので覚えておきましょう。
これからのPayPay銀行VISAデビットカードに期待すること
PayPay銀行VISAデビットカードはセキュリティの高さと反比例して、非常に還元率の低いカードです。0.2%の還元率は仕方ないと考えたとしても、還元サービスの判定を1か月間の合計利用額から算定するように変えるだけでかなり使いやすくなりそうですよね。
また、折角PayPayの名前を冠しているカードなのですから、PayPayに関連したサービスを強化して欲しいですよね。PayPay残高へのチャージに利用可能であったり、PayPayの支払元として利用した時だけ還元率が上がる等のサービスはどうしても期待してしまいます。
カードの決済金額に対してPayPayポイントを充当出来る機能があれば面白いですね。
想像が膨らみます。
まとめ
PayPay銀行VISAデビットカードは、ブランドカードとしては特に安全性に優れた決済サービスですね。キャッシュレス決済の入門として最適なだけでなく、キャッシュレス決済に慣れている方にもおススメの1枚となっています。
それに加えて利用可能な場面も多く、多くの方にとって使いやすいデビットカードとなっています。お得なキャンペーンが開催されていることもあるので、そちらも時々チェックしてみてくださいね。
ここまでご覧いただきありがとうございます。
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