日本の公共交通機関はキャッシュレス決済が最も進んでいる分野でもあり、よりスムーズな支払い手段を求めて様々なサービスが提供されています。それらは交通系電子マネーとも呼ばれており、現代社会に広く浸透していますよね。
そのような交通系電子マネーの中には、チャージ自体が不要なサービスが存在します。PiTaPaはお得に使うことも可能なので、関西圏の方はスルッと使いこなしてくださいね。
今回は、PiTaPaについて考察していきましょう。
目次
サービス概要
PiTaPaとは、株式会社スルッとKANSAIが提供するIC型電子マネーのことです。ポストペイ(後払い)による決済が可能なサービスであり、その場合の料金は後に金融機関を通して請求されます。
スルッとKANSAIの名の通り、
関西圏を中心に流通しているサービスですね。
PiTaPaを発行する場合には、高校生でない18歳以上の方のみが申込可能です。PiTaPaカードを申込む際には銀行口座が必要な他、一定の審査が行われるようですね。
また、PiTaPaはクレジットカードとの一体型として発行することも可能です。他にも一部クレジットカードを契約している場合は、追加カードとしてPiTaPaカードを発行するサービスも提供されています。
クレジットカード一体型PiTaPaを選択すれば、
カード側のポイント還元を得ることも可能です。
ポストペイの範囲
PiTaPaは所謂交通系に分類されるIC型電子マネーであり、関西圏の鉄道やバスを中心としてポストペイに対応しています。これらのエリア内で通勤している方であれば、PiTaPaが使いやすいかもしれませんね。
鉄道利用以外の場面でも、PiTaPaはお店でのお買い物に使うことが可能です。こちらもポストペイによる支払いに対応しているので、チャージ不要で手軽なショッピングが楽しめますよ。
PiTaPaの提供エリアのみで使うのであれば、
ほぼポストペイに対応しているようですね。
チャージが必要な範囲
PiTaPaは他の交通系IC型電子マネーと相互利用することも可能ですが、相互利用エリアではポストペイによる支払いは行えません。もし相互利用エリアでの支払いを行う場合には、事前のチャージが必要となるので覚えておきましょう。
ポストペイエリアと相互利用エリアを跨いだ場合についても、
運賃の支払いにはチャージした残高が必要となるようです。
チャージには現金を用いた方法が用意されており、駅の券売機付近にあるチャージ機を利用します。都度のチャージが面倒な方であれば、オートチャージ設定が便利ですよ。
オートチャージ設定では残高が1,000円未満の状態で改札を通った際、2,000円分が自動で入金されます。設定変更はJR西日本以外を除いたPiTaPaポストペイエリアの駅で受付けているので、必要であれば本人確認書類を持参した上で申込みましょう。
家族カード
PiTaPaカードを発行している場合は、生計を共にするご家族向けに家族カードを発行することも可能です。発行可能なカードは3種類あり、それぞれに使える範囲は異なります。
一般家族カードは高校生を除く18歳以上の方向けに発行可能な家族カードで、サービスとしては本カードと変わりません。ただし対象のご家族が学生の方であった場合は、配偶者の場合にのみ発行可能となっています。
ジュニアカードは中学生及び高校生の方向けに発行可能な家族カードであり、ショッピングに使えない制限がかかっています。小学生の方向けに発行されるキッズカードにも同様の制限がかかっていますが、こちらは子供料金が自動適用されますよ。
キッズカードをご利用の方が中学生になる際は、
申し込み不要で大人用カードが送付されますよ。
割引サービスと定期券
PiTaPaには各交通機関が運賃の割引サービスを提供しており、これらを活用することで公共交通機関を更にお得に使うことが可能です。割引の内容は交通機関毎に異なるので、気になる方はチェックしてくださいね。
割引サービスの内容は一定の利用回数や利用金額に応じて割引を行うものや、一定額以上で区間内の運賃が定額化するものまで様々です。割引はそのまま適用されるサービスも多いですが、中には事前登録が必要なものも存在します。
PiTaPaカードは定期券として使うことも可能であり、
同じ区間を月に何度も利用する場合はお得ですよ。
PiTaPaでは定期券の他にもバスの1日乗車券として使うことも可能で、1日だけ指定区間内が乗り放題になります。こちらも便利なサービスなので、ショッピング等に出かける際には活用してくださいね。
ショップdeポイント
ショップdeポイントとは、PiTaPaで提供されている独自ポイントサービスのことです。PiTaPaでお買い物をした際に貯まり、基本的には1度の決済金額100円に対して1ポイントが付与されます。
貯まったショップdeポイントは500ポイント貯まる毎に自動で使われ、ポストペイエリアの運賃から50円分が差し引かれます。そのため、基本的な還元率は0.1％と評価可能ですね。
ポイント還元率はお店によって異なっており、
店舗によっては最大20倍の還元率で提供しているようです。
ショップdeポイントの有効期限は、取得から2年後の3月末です。こちらのポイントを有効活用するためには、PiTaPaを使って定期的にお買い物をする必要がありそうですね。
セキュリティ
IC型電子マネーは情報流出に強い決済手段であり、スキミング等による不正利用被害はまず発生しません。ネット経由で情報流出することも無いので、カードが紛失・盗難に遭わない限りは安全なサービスと言えます。
PiTaPaカードが紛失・盗難に遭ってしまった場合は、専用コールセンターに連絡することでカードの利用停止を行ってください。これによって対象のPiTaPaカードは使えなくなるので、後はカード再発行の申請を行いましょう。
カードの再発行には1,000円+税の手数料が発生する他、
残高があれば払戻し手数料として500円+税が必要です。
もし不正利用が発生してしまった場合は、PiTaPa会員規約第9条によって損害が補償されます。必要であれば管轄の警察組織に被害届を提出した上で、知ってから30日以内に紛失・盗難の専用コールセンターへ申請を行いましょう。
本筋とは無関係な話ですが、
PiTaPaの規約は「スルッと」が頻出して面白いですよね。
PiTaPaの使い方
PiTaPaは関西圏であればポストペイによって支払いが可能であり、残高の存在そのものを気にせず支払いが行えることが大きなメリットです。これは他の交通系IC型電子マネーでも見ることが出来ない特徴であり、サービスの使いやすさに貢献していますね。
また、公共交通機関毎に提供している割引サービスも非常に便利ですね。対象エリアでの公共交通機関をお得に利用したい場合には、PiTaPaが大きな役に立つはずです。
PiTaPaでポイント還元を得ることも可能ですが、
こちらはおまけとして考えた方が良いでしょうね。
クレジットカード一体型のPiTaPaを利用する場合、提供するサービスはカード会社毎に異なります。お得なカードを一律に示すことは非常に難しいので、ご自身に合ったものを探してくださいね。
PiTaPaの注意点
PiTaPaカードは気軽に使える電子マネーですが、そのサービスには維持費が必要です。1年間で1回以上の支払いがあれば不要ですが、そうでない場合には年間1,000円+税の維持管理手数料が発生しますよ。
PiTaPaは関西圏の公共交通機関を利用するとお得なですが、それ以外ではあまりお得に使えないサービスです。もし電車やバスをあまり利用しなくなった場合や、他の地域に引越しをする場合には必ずカードの解約をしてくださいね。
カードの解約時にチャージ残高が残っていた場合は、
払戻し手数料として500円+税がかかることにも注意しましょう。
まとめ
PiTaPaは関西圏を中心に使える交通系IC型電子マネーであり、チャージ不要のポストペイで支払いが完了する使いやすいサービスですね。各公共交通機関毎の割引サービスもお得なので、対象エリアで電車やバスを使う場合にはかなり重宝するはずです。
クレジットカードを含めたPiTaPaの使い方は千差万別であり、人によって使い方が大きく異なることも面白い特徴ですね。皆様も自身に合った使い方を探して、スルッと支払いしてくださいね。
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