近年はブランドプリペイドカードサービスも普及しており、その手軽さとお得さを併せ持つ性質から注目されていますよね。スマホがよく使われるようになってからは、物理的なカードを必要としないバーチャルカードも登場しています。
現在の日本ではLINE及びLINE Payをご利用されている方も多いですが、LINE Payからもバーチャルカードを発行可能です。お手軽に発行可能なカードですが、意外な使い道もあるので活用したいですね。
今回は、VISA LINE Payプリペイドカードについて考察していきましょう。
目次
サービス概要
VISA LINE Payプリペイドカードとは、LINE Payの提供によって三井住友カードが発行するブランドプリペイドカードのことです。LINEアプリ上で発行するバーチャルカードであり、LINE Pay残高を利用した支払いが可能となっています。
かつて発行されていたJCBプリペイドカードと似たサービスですが、
こちらのカードとはサービスの内容が大きく異なっていますね。
カードを発行するにはLINE Payの登録が必要ですが、それに加えてLINEアカウントに電話番号を登録していることが条件です。そのため、場合によっては発行することが難しいかもしれませんね。
まずは、VISA LINE Payプリペイドカードの基本的なサービスを見ていきましょう。
サービス概要 | 摘要 | |
---|---|---|
提供会社 | LINE Pay | |
発行会社 | 三井住友カード | |
ブランド | VISA | |
電子マネー | 電子マネーiD | |
NFC Pay | VISAのタッチ決済 | |
発行手数料 | 無料 | |
為替手数料 | 4.07% | 本人確認が必要 |
引落し方法 | LINE Pay残高 | |
還元率 | – | オンライン決済 |
3% | 非接触決済 | |
還元方法 | LINEポイント | 翌月10日頃に付与 |
3Dセキュア | トーク認証 | 「LINEウォレット」公式アカウント |
利用上限 | 1か月10万円 | 本人確認無し |
1回100万円 | 本人確認有り | |
セキュリティ | 決済一時停止/再開設定 | |
補償 | 不正利用補償 | 発生から30日以内の申請 によって補償される |
補償限度額は基本10万円 | ||
利用端末で電話番号契約が必要 | ||
優待 | – |
カードの発行や各種設定等の管理、解約手続き等は全てLINEアプリ上から行います。3Dセキュア認証ではワンタイムパスワードを利用しますが、そちらはLINE公式アカウント「LINEウォレット」のトークで受信するのでブロック等しないようにしましょう。
こちらのカードはLINE Payに付随したサービスなので、
LINE Payの詳細についてもチェックしてくださいね。
こちらのカードは継続課金契約・機内販売・決済サービスへのチャージ等が利用不可に指定されている他、ブランドプリペイドカード自体を拒否している加盟店等では利用出来ません。また、11円未満の決済は受け付けない仕様らしいので、一部のオーソリが発生する加盟店では弾かれてしまうかもしれませんね。
本人確認
LINE Payでは本人確認を実行することにより、LINE Payにおけるサービスが拡充されます。これはVISA LINE Payプリペイドカードにおいても同様なので、必要な方は本人確認を済ませておきましょう。
サービス自体は本人確認を済ませていなくても利用可能なので、
コンビニのお買い物に使う程度であれば本人確認の必要はありません。
本人確認はLINE Payメニューの設定から「本人確認」タブを開き、本人確認書類と顔写真の撮影を行います。過去に銀行口座を用いた本人確認を行っていた方は、「アカウントタイプ・利用限度額」から再申請が可能ですよ。
LINE Payの本人確認を済ませると、こちらのカードでは決済上限が上昇します。他にも海外加盟店での決済も可能となるので、必要な方は済ませておきましょう。
チャージ方法
VISA LINE PayプリペイドカードはLINE Pay残高を利用するので、チャージ方法についてもそちらに準じています。LINE Payを今から始める方が利用可能なチャージ方法は、銀行口座・セブン銀行ATM・東急線券売機・コンビニ店頭の4種類です。
この中で一番簡単なチャージ方法は、銀行口座による即時引落しですね。それ以外の方法を用いる場合は、セブン銀行ATMによるチャージが簡単に行えます。
LINE Payにはチャージ&ペイという料金自動引落しサービスがありますが、
こちらのカードでは対象外となっています。
電子マネー
VISA LINE Payプリペイドカードではおサイフケータイに対応しており、Apple PayやGoogle Payに登録することが可能です。こちらからは電子マネーiD又はVISAのタッチ決済による支払いが可能なので、実店舗での支払いが必要な方は活用しましょう。
iDとVISAのタッチ決済では加盟店や使い勝手が異なるので、
ご自身にとって使いやすい決済方法を設定してくださいね。
Apple PayやGoogle Payに登録する際は、LINE Payの画面から設定しましょう。Google Payで両方の支払い方法を使いたい場合は、それぞれ個別に登録する必要があるようです。
電子マネーiDを支払いに利用した時、加盟店によっては暗証番号の入力を求められます。iDの暗証番号はLINE Payのカード情報画面から設定可能なので、こちらについても確認しておきましょう。
LINEポイント
LINEポイントとは、LINE Payのサービスで利用されている独自ポイントのことです。1ポイント=1円としての価値があり、LINEの各種サービスやポイント交換等に利用可能となっています。
VISA LINE Payプリペイドカードでは基本的にポイント還元がありませんが、現在では非接触決済を利用した場合のみ還元キャンペーンが用意されています。適用されるためには毎月のエントリーが必要となり、VISAのタッチ決済で3%(端数切り捨て)分のLINEポイントが還元されますよ。
還元上限は月間1,000ポイント(大体3万3334円の支払い分)ですが、加盟店の制限等は特に無い様子なので様々な場面で活用出来るはずです。このキャンペーンはしばらく継続される様子なので、機会があれば有効に使っていきましょうね。
LINEポイントの使い道としてはPayPayポイントがおススメですが、
こちらのカードで決済金額に充当することも可能です。
VISA LINE Payプリペイドカードの支払いにポイントを利用したい場合は、アプリのプリペイドカード設定をチェックしてくださいね。ただし、ポイントの利用分はポイント還元対象外となることを覚えておきましょう。
ちなみに、ポイントを利用した支払いがキャンセルされた場合、その金額分はLINE Pay残高として返還されるようです。滅多に発生しないことではあるのですが、ご利用の際は覚えておきましょう。
セキュリティ
LINE Payでは決済を常にモニタリングしており、不正なアカウント利用を常に監視しています。VISA LINE Payプリペイドカードについても、こちらの対象となっている可能性は高いですね。
また、カードではユーザーの任意で決済機能を一時停止することが可能です。カードを使わないときに設定しておくと、不正利用を未然に防ぐことが可能ですね。
もし不正利用に遭ってしまった場合、その被害はVISA LINE Payプリペイドカード利用規約第8条・LINE Cashアカウント利用規約第31条又はLINE Moneyアカウント利用規約第32条によって補償されます。必要な方は管轄の警察組織に被害届を提出した上で、30日以内に所定の申請を行いましょう。
不正利用に気付いたときは、決済一時停止設定をすぐに設定しましょう。
以降の不正利用を防ぐことにも繋がる他、補償の条件にもなっていますよ。
VISA LINE Payプリペイドカードの使い方
VISA LINE Payプリペイドカードは手軽に発行可能であり、且つ3Dセキュア等のサービスにも対応しています。使い勝手の良いカードなので、キャッシュレス決済の初心者におススメのサービスですね。
三井住友カードが発行したブランドプリペイドカードには、コード決済等を始めとした多くの他社決済サービスが利用不可に設定されています。ですが、VISA LINE Payプリペイドカードにおいてはそれらの制限があまりかけられていないらしく、一部決済サービスのチャージ等にも使えることが確認されているようですね。
尤も、現在ではオンライン決済時のポイント還元が終了しているので、
ECサイト等では他のカードを使った方が良さそうです。
もしこちらのカードを今から活用したい場合であれば、キャンペーンに参加してタッチ決済による実店舗決済のみで使うようにしましょう。こちらであれば手軽さとお得さが両立したサービスとなるので、生活の中でそこそこ便利に使えるはずです。
VISA LINE Payプリペイドカードの注意点
VISA LINE PayプリペイドカードではLINE Payの不正利用補償制度が適用され、もしカード情報が不正利用されても損害は補償されます。ただし、他のブランドカードと比較すると大きめの制約が設定されていることには注意が必要です。
VISA LINE Payプリペイドカードを不正利用された場合、その補償限度額は1件につき10万円までとなっています。10万円以上の損害についても補償は明言されていますが、そちらは個別判断となっているのであまり当てには出来ません。
LINE Pay残高は10万円を超えて保有しないようにすれば、
カードでの補償上限に達することはありませんね。
またLINE Payの不正利用補償は、電話番号を契約している端末以外でLINEを利用している場合は補償対象外となっています。VISAプリペイドカードを発行可能な時点で電話番号は契約済みのはずですが、電話番号の契約端末とLINE利用端末を分けている場合は注意しましょう。
更に言えば、LINE Pay自体が過去に何度も情報流出を引き起こしているので、そちらの面でも不安が残りますね。もしカードの情報流出等が発生した際は、思い切ってカードを1度解約した方が良いかもしれません。
サービス終了について
LINE Payは今後段階的に国内向けサービスが終了される予定となっており、それに伴ってVISA LINE Payプリペイドカードのサービスも終了することになりました。終了予定は2025年1月下旬頃とされており、他の決済機能よりも一足先に終了するようです。
以前にはPayPayとの統合がアナウンスされたことがありましたが、
その計画が本格的に実施される予定となったようですね。
VISA LINE Payプリペイドカードはスマホさえあれば手軽に使えることに加えて、様々な還元施策によってお得に使うことが出来た決済手段です。意外と使い所も多かったサービスであっただけに、サービスの終了は少し寂しく感じますね。
ただし、こちらのカードは不正利用補償に大きな不安があることや、より詳細なセキュリティ設定が出来ないことはは事実でした。もし今後PayPayで似たようなサービスを開始することがあれば、それらを解消したより安全性の高いサービスの提供に期待したいところですね。
まとめ
VISA LINE Payプリペイドカードはシンプルなサービスであり、キャッシュレス決済の初心者におススメのブランドプリペイドカードですね。ブランドプリペイドカードとして一通りの機能は揃っているので、非常に使い勝手の良いサービスと言えます。
特に非接触決済では2%のポイント還元が魅力的なので、こちらをメインに使って行けば有効活用出来そうですね。尤も、最近では還元サービスが縮小傾向にあるので、2%還元もいつか終了する可能性があることは頭に入れておきましょう。
こちらのカードに興味のある方は、ぜひ公式サイトをチェックしてみてくださいね。。
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