昨今では簡単に発行可能なブランドプリペイドカードが普及し始めており、学生の方やお得を重視する方を中心によく使われていますね。中には多機能なカードも登場しており、決済の幅を広げることも可能です。
そのようなブランドプリペイドカードとしては、WebMoneyという電子マネーサービスからも提供されています。発行自体も簡単なサービスなので、ブランド決済初心者の方にとっては重宝するサービスですよ。
今回は、WebMoneyプリペイドカードについて考察していきましょう。
目次
サービス概要
WebMoneyプリペイドカードとは、auペイメント株式会社が提供するブランドプリペイドカードのことです。事前にチャージした残高を利用して、主にMastercardブランドを利用した決済が可能となっていますね。
カードを発行する場合はスマホアプリ「WebMoneyウォレット」を利用する他、本人限定カードではウェブ申込も可能です。発行は日本在住であれば誰でも可能ですが、未成年者が本人限定カードを発行する場合は親権者の同意を必要とします。
本人限定カードでは本人確認も必要であり、それには本人限定郵便を利用します。
ただし特定事項伝達型という形式なので、学生の方には難しいかもしれませんね。
まずは、WebMoneyプリペイドカードの基本的なサービス概要を見ていきましょう。
サービス概要 | 摘要 | |
---|---|---|
提供会社 | auペイメント | |
国際ブランド | Mastercard | |
ICカード | 本人限定カードに付帯 | |
電子マネー | WebMoney | |
発行手数料 | 無料 | |
年会費 | ||
為替手数料 | 税込4% | |
出金手数料 | 200円+税 | 月2回目以降 |
本人限定カードのみ可能 | ||
還元率 | - | 還元サービス無し |
残高上限 | 100万円 | |
残高有効期限 | カードが更新されないとき | 更新条件は非公開 |
チャージ方法 | コンビニATM | セブン銀行/ローソン銀行 |
店頭 | ローソン/auショップ | |
ブランドカード | 無記名カードのみ | |
銀行口座 | 本人限定カードのみ | |
決済上限 | 月間10万円 | 無記名カード |
3Dセキュア | - | |
補償 | 不正利用補償 | 本人限定カードのみ |
12か月間で2回まで | ||
優待 | - |
カードには本人確認不要のWebMoneyプリペイドカードLite(無記名カード)と、本人確認を必要とするWebMoneyプリペイドカード(本人限定カード)が存在します。それぞれでチャージ方法や使える場面が少し異なり、残高についても個別に持っています。
2枚のカードは、それぞれ1枚ずつ発行することが可能です。
どうしても2枚欲しい場合はご検討ください。
カードの残高確認や設定・管理等には、WebMoneyウォレットアプリを利用します。カードを発行した際は、必ずアプリへの登録が必要になることも覚えておきましょう。
WebMoney
WebMoneyとは、auペイメントが提供するネット型電子マネーのことです。基本的にはギフト券のような形式で発行されるサービスであり、パスワード入力によるネット決済を行います。
WebMoneyプリペイドカードではWebMoneyによる決済機能が付帯しており、パスワードはカードの裏面に記載されています。また、専用アプリで設定したメインカードの残高を直接利用して決済を行うことも可能ですね。
WebMoneyは公式の決済フォームを利用するので、
決済の安全性を高めるには便利な手段ですよ。
ただし、WebMoneyプリペイドカードでは通常のWebMoneyと異なり、複数枚のWebMoneyと併用することが出来ません。もし残高不足があった場合は、カードへのチャージで対応してくださいね。
WebMoneyについてはこちらで扱っているので、よろしければ併せてお読みください。
チャージ方法
WebMoneyプリペイドカードへのチャージ方法としては、主に現金・ブランドカード・銀行口座を利用します。この内、ブランドカードチャージは無記名カード、銀行口座については本人限定カードのみが使えることを覚えておきましょう。
現金でチャージする方法としては、ローソン店頭・ローソン銀行ATM・セブン銀行ATM・auショップ・自遊空間店内が用意されています。チャージ金額は手段によって異なりますが、ATMを利用すれば1,000円単位50万円までのチャージが可能ですよ。
ブランドカードでは3Dセキュア認証が必要であり、国際ブランドとしてはMastercardとAmerican Expressが対応しています。それ以外にも一部発行元が指定されているので、該当のカードをお持ちであれば利用してみましょう。
少しでもお得さを重視したい場合は、
無記名カードを使うと良さそうですね。
ウォレットサービスとしての利用
WebMoneyプリペイドカードでは、本人限定カードの残高に限り送金や出金に利用可能です。ご家族やご友人がWebMoneyプリペイドカードをご利用中の場合は、こちらの機能を利用しても良いかもしれませんね。
送金や出金等の申請を行う場合は、WebMoneyウォレットアプリを利用します。送金ではQRコードを利用して対面で送ることも可能な他、送金用URLを作成してSNS等を利用して送ることも可能ですよ。
出金申請は1,000単位且つ1回10万円まで可能であり、月1回であれば出金手数料は無料です。出金を行いたい場合は、ローソン銀行やセブン銀行のATMにカードを持って行きましょう。
残高が想定以上に余ってしまった場合等、
必要であれば出金を活用してくださいね。
WebMoney PINCOM
WebMoney PINCOMとは、auペイメントが提供するギフト券専門のオンラインショップのことです。こちらでのお買い物をする場合、WebMoneyプリペイドカードの本人限定カードのみが使えます。
ショップが対応しているのは、Google Payギフト・ニンテンドープリペイド番号・プレイステーションストアチケット・Amazonギフト券の4種類です。これらを手軽に購入したい場合は、こちらのサービスを利用しましょう。
こちらではキャッシュバックキャンペーンが時々開催されているので、
お得にギフト券を購入したい場合の選択肢としてお考えください。
セキュリティ
WebMoneyプリペイドカードでは、専用アプリからカードの決済機能を一時停止することが可能です。もしカードを利用しない期間がある場合は、こちらを設定しておけば不正利用を未然に防ぐことが可能ですね。
もしMastercard決済による不正利用が発生した場合は、本人確認カード限定でMastercard Prepaid付きWebMoney Cardに関する特約第11条による補償がされます。必要な方は管轄の警察組織に被害届を提出した上で、速やかにお問合わせを行ってくださいね。
補償の申請期間等は明記されていませんが、
発覚後は直ちに連絡して欲しいそうです。
WebMoneyプリペイドカードの使い方
WebMoneyプリペイドカードには、似たようなサービスとしてau PAYプリペイドカードが存在します。もしWebMoneyプリペイドカードを利用する場合は、そちらのカードとの差別化を意識してみましょう。
au PAYプリペイドカードでは、決済金額200円につき1ポイントのPontaが還元されます。チャージ方法についてはあまり変化が無いので、お得さを目的とする場合はau PAYプリペイドカードを利用した方が良さそうです。
WebMoneyプリペイドカードが優れているのは、その発行難易度ですね。こちらでは特定サービスを利用している必要が無いので、本人確認書類の用意が可能であれば簡単に発行出来ますね。
不正利用補償の規約も微妙に異なるので、
そちらを重視して選択しても良いですね。
また、WebMoneyプリペイドカードでは本人限定カードのみですがICチップが付帯しています。実店舗決済での安全性を考慮する方であれば、こちらを選択しても良いかもしれません。
WebMoneyプリペイドカードの注意点
不正利用補償について
WebMoneyプリペイドカードでは本人確認カード限定で不正利用補償が付帯していますが、こちらでは過去12か月間で2回までが補償上限となっています。カード情報を盗まれて複数回の不正利用があった場合は、補償が不十分になる可能性があることに注意しましょう。
不正利用補償を確実に受けるために、
決済履歴等はこまめに確認しましょう。
また、こちらのカードにおける補償ではWebMoneyによる不正利用が対象外となっています。決済時のセキュリティが高い決済方式とは言え、パスワードの流出や詐欺には十分に注意してくださいね。
カードの再発行
WebMoneyプリペイドカードには有効期限が存在し、それが切れる前に提供会社の基準を満たしていた場合はカードの更新が行われます。しかし、この更新条件については公式からの提示がありません。
もし更新手続きが行われなかった場合は、期限後まで余っていた残高が失効してしまいます。不正利用の危険性と合わせて考えると、残高は可能な限り少なめにチャージして使うのが良いでしょうね。
恐らくは特定期間での決済が条件となっているはずなので、
更新したい方は定期的にカードを使うようにしましょう。
これからのWebMoneyプリペイドカードに期待すること
カードの注意点としては記載していませんでしたが、WebMoneyウォレットアプリを利用する場合はWebMoneyプリペイドカードの発行が必須となっています。WebMoneyの合算が不可能となったことと併せて、これらはかなり不評な様子です。
WebMoneyの合算が不可能になったことの原因は、振込め詐欺に使われたWebMoneyの現金化を防ぐことにあると予想出来ます。ですが、WebMoneyウォレットを合算機能目当てに利用していた方にとっては、ただサービスのメリットが無くなっただけでしたね。
同様に、本人限定カードでブランドカードチャージが出来ないことについても、ショッピング枠の現金化を防ぐことに目的があるはずです。これらには必要となる理由があるとは言え、サービスとしての使いにくさはどうしても感じてしまいますよね。
サービスの継続には、その再編が必要ではないでしょうか。
再編案を考えてみたので、1つの読み物としてお楽しみください。
まずは、無記名カードをバーチャルカード化してはいかかでしょうか。バーチャルカードであれば簡単に発行可能なので、ただアプリを利用したいだけの方にとっての負担が少ないですよね。
そして2種類のカード残高をアプリ内で共通化し、残高をアプリとして保有するようになれば利便性が高まりますね。ブランドカードのショッピング枠現金化を防ぐためには、チャージ方法毎に残高の分類を追加した上でブランドカード入金分を決済専用にすれば対応可能です。
また、その際にWebMoneyの合算サービス(チャージ)が復活すれば更に嬉しいですね。WebMoneyチャージ分をWebMoney決済専用残高に分類することで、詐欺取得されたWebMoneyの現金化対策としては十分に機能するはずです。
まとめ
WebMoneyプリペイドカードは、手軽にブランドカードを利用したい場合に重宝するサービスですね。無記名カードであれば本人確認も無く誰でも使え、本人限定カードでは手軽にICチップ付帯カードを発行可能です。
通常通りにMastercard決済を利用しても良いですが、ネットではWebMoneyを利用しても良いですね。ゲームや動画サイト等を中心に利用出来る決済手段なので、それらの加盟店で安全性を重視したい場合は重宝しますよ。
ただし、WebMoneyウォレットアプリとして考えると厄介なことが多いサービスであるのも事実です。こちらについてのサービスが改良され、使いやすくなることに期待しましょう。
ここまでご覧いただきありがとうございます。
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