スマートフォンが普及した現代社会ではお金のやりとりも多様化しており、近年では送金機能を持つ様々なウォレットサービスが提供されています。個人間送金が手軽に出来ますが、その際にかかるコストは低く抑えたいですね。
ウォレットサービスの中には出金まで無料で使えるものもあり、それらは口座間の資金移動手段としても重宝することになります。エアウォレットはそのようなサービスの1つであり、シンプルながら様々な用途で活用出来そうです。
今回は、エアウォレットについて考察していきましょう。
サービス概要
エアウォレットとは、リクルートMUFGビジネスが提供するウォレットサービスのことです。チャージ残高による送金機能が可能となっている他、決済システム「COIN+」を用いたコード決済にも対応しています。
サービスを利用するには「COIN+アカウント」の作成が必要となりますが、こちらは日本在住且つ6歳以上の方のみが登録可能です。また、もし未成年者が登録する場合は親権者の同意が必要となっています。
アカウント作成にはSMS認証が必要となる他、
全機能を利用するためには本人確認及び口座の登録も行います。
まずは、エアウォレットの基本的なサービス概要を見て行きましょう。
サービス概要 | 摘要 | |
---|---|---|
提供会社 | リクルートMUFGビジネス | |
決済方法 | コード決済 | COIN+ |
決済上限 | 24時間で30万円まで | |
残高上限 | 30万円まで | |
残高有効期限 | 最後の変動から5年間 | |
チャージ方法 | 銀行口座 | |
チャージ手数料 | 無料 | |
出金手数料 | 無料 | |
チャージ上限 | 24時間で30万円まで | |
送金上限 | 24時間で30万円まで | |
出金上限 | 24時間で30万円まで | |
セキュリティ | 生体認証 | チャージ・送金等 |
補償 | 不正利用補償 | 発生から60日以内の申請 |
優待 | – |
サービスに登録可能な銀行口座は限られていますが、一部のネット銀行にも対応しているのでそちらを使うと便利です。また、現在ではみずほ銀行の口座も使えるようになっているため、メガバンクの口座があればとりあえずは登録出来ますね。
チャージ用口座としてゆうちょ銀行も利用出来ますが、
こちらは解約が面倒なので基本的におススメしません。
また、エアウォレットはリクルートIDとの連携が可能ですが、一部のキャンペーンを除きPonta等のポイントが還元されるわけではないようです。ですが、本人確認時の情報入力を一部省略することが出来るので、口座の初回登録にかかる負担を低減したい場合に役立ちます。
COIN+
COIN+(コインプラス)とは、リクルートMUFGビジネスが運営するコード決済システムのことです。COIN+は対応ウォレットサービスに連携する形で提供されていますが、ユーザー情報は独立したアカウントで管理されていることが特徴ですね。
エアウォレットはCOIN+における中心的なサービスで、全ての機能を利用するためにはこちらのアプリが必要となっています。初回登録キャンペーン等も基本的にはこちらで開催されているので、COIN+を利用する際にはエアウォレットからチェックしましょう。
複数のアプリで同じCOIN+アカウントを使うことになるので、
登録口座や残高情報もアプリ間で共有されています。
COIN+それ自体には基本的に還元サービス等がありませんが、エアウォレットにはスタンプカード機能が用意されています。指定のお店で使って行くとアプリのスタンプが貯まり、一定以上貯まるとその店舗で使える特典が貰えますよ。
出金・送金機能
COIN+に対応するアプリはいくつかあるのですが、エアウォレットは現状で唯一送金・出金機能に対応しています。こちらのサービスも全て無料で利用出来るので、使いこなせば割り勘や残高の管理にも便利ですね。
他のアプリでチャージした残高についても、
エアウォレットを利用すれば送金や出金が可能です。
送金にはCOIN+のユーザー番号や携帯電話番号を利用しますが、ユーザー番号は送金用QRコードから取得することも出来ます。また、携帯電話番号であれば未登録ユーザーへの送金も可能ですが、受取にはエアウォレットが必要となるのでその旨も合わせて伝えましょうね。
出金はチャージ方法として登録済みの口座が指定可能で、振込は営業日の午後に行われます。平日10時までに申請すれば当日中に振込されるので、より短時間で出金を完了したい場合は目安にしましょう。
セキュリティ
エアウォレットを提供しているリクルートMUFGビジネスは、その名の通りリクルートと三菱UFJ銀行が設立した合弁会社です。特に後者は金融機関として非常に大きな規模を持っており、運営会社としての信頼性は高いですね。
エアウォレットはCOIN+と強く関連しているサービスですが、COIN+では様々なセキュリティへの取り組みが行われています。対策はモニタリングから最適な組織体制の構築まで考えられている様子なので、より安心してサービスを利用出来ますね。
アプリではロック機能も用意されており、チャージや送金の際には暗証番号による認証が求められます。また、アカウントでは登録やログイン時にSMS認証が求められるので、第三者の不正ログインによる被害の心配は少ないですね。
ロック機能では暗証番号の代わりに生体認証が使えるので、
サービスの利便性を重視する場合は設定しておきましょう。
もしエアウォレットで不正利用に遭った場合、その被害はCOIN+サービスにおける不正取引に関する補償特約によって補償されます。必要であれば管轄の警察組織に被害届を提出した上で、被害の発生から60日以内に所定の申請を行いましょう。
エアウォレットの使い方
エアウォレットは送金や出金が便利なサービスなので、支払いに使わない場合でも口座間の資金移動手段として活用することが出来ます。対応する金融機関こそ限られていますが、完全に無料で使えることは大きなメリットと言えます。
これに近いサービスではPringがありますが、こちらはエアウォレットと比較して対応金融機関の数が優れています。その一方で無料で使える範囲には月間の制限があるので、両サービスの特徴を活かして使い分けをしても良いですね。
また、他のCOIN+対応アプリでチャージした残高もこちらで扱うことが出来るので、各種アプリの中心的なサービスとしての価値もありますね。MUJI passport等で支払いを済ませた後、余った残高をエアウォレット側で出金すればスマートです。
よりサービスをお得に使いたい場合であれば、
チャージ方法を工夫してみると良いかもしれません。
一部の銀行口座ではポイントサービスが提供されているので、COIN+へのチャージでそれらの口座を利用すればお得に使えるかもしれません。例えば、三菱UFJ銀行のメインバンク プラスで月間1回以上引落しがあれば、Pontaが毎月10ポイント貰えるようです。
ただし、現在のエアウォレットではポイントを獲得する目的で過度に入出金を繰り返した場合、最悪の場合アカウントが規制される可能性もあるので注意しましょう。また、現在ではT NEOBANKの還元プログラムについて、エアウォレットへのチャージが対象外となっているらしいのでこちらも覚えておきましょう。
エアウォレットを決済サービスとして見るとかなりシンプルで分かりやすいですが、スタンプカードに対応しているお店でなければ出番は少ないかもしれません。もし決済サービスとしてお得に使いたいのであれば、時々開催されているキャンペーンを狙ってみるのも1つの手ですね。
エアウォレットのキャンペーンはリクルートIDのサイトから確認出来る他、
一部は企業ホームページのプレスリリースからもチェック出来ますよ。
エアウォレットの注意点
エアウォレットは送金や資金の管理に便利なサービスですが、セキュリティに関しては注意すべき点があります。こちらではアプリそのものや支払いに関するロック機能が無い様子なので、端末の紛失や盗難には十分に気を付けましょう。
エアウォレットにはチャージや送金時のロック機能があるので、残高をチャージし過ぎないことで不正のリスクを抑えることが出来ます。また、もし支払いに使った後で残高が多めに余ってしまった場合には、平日の朝までに出金する習慣を付けておくと良いかもしれません。
COIN+では支払い画面から数ステップでチャージ出来る仕組みもあるので、
支払いの度にチャージするという使い方もご一考ください。
また、不正利用補償の規約では補償対象外となる事由が列挙されていますが、その中に「補償の申出をした日から1年以内に再び補償の申出をした場合」というものがあります。これは1年間で1度しか補償されないとも読めるので、補償があるからといって対策を怠らないようにしましょうね。
まとめ
エアウォレットはCOIN+の中心となるサービスで、送金や出金の機能も中々便利ですね。特に手数料無料で出金出来ることは特徴的で、お持ちの口座間における資金移動の手段としても重宝しそうです。
エアウォレット及びCOIN+は比較的新しいサービスであり、現在でも機能強化や対応金融機関の増加等が行われています。決済サービスとしての魅力も今後増えて行くかもしれないので、これからの展開にも期待したいですね。
もしエアウォレットに興味があれば、まずは公式サイトをチェックしてみましょう。
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