インターネットの普及によって、様々なウォレットサービスが登場しています。最近ではSNS機能を採用して、コミュニケーションが可能なものも存在することをご存知でしょうか。
その中でも、お金のやりとりを含めたコミュニケーションを打ち出したサービスがpring(プリン)です。「お金コミュニケーションアプリ」と銘打つpringですが、それ以外の使い方も気になりますね。
今回は、pringについて考察していきましょう。
目次
サービス概要
pringとは、株式会社pringが提供するウォレットサービスのことです。スマホアプリを用いた送金や出金の機能を主として、決済機能も備えています。
こちらのサービスを使いたい場合、国内在住且つ18歳以上の方であればアカウントの登録が可能です。また、pringは登録時にSMS認証が必要となるので、登録には携帯電話番号の契約が必要となることを覚えておきましょう。

PringはSNSとしての機能も持つサービスであり、
送金機能を活用した一風変わった交流も出来ますよ。
まずは、pringの基本的なサービス概要を見ていきましょう。
サービス概要 | 摘要 | |
---|---|---|
提供会社 | pring | |
決済方法 | アカウント決済 | |
コード決済 | ||
チャージ方法 | 銀行口座 | 即時入金サービス |
セブン銀行ATM | ||
入金手数料 | 無料 | |
200円+税 | 一部の銀行で月4回目以降 | |
出金手数料 | 無料 | |
200円+税 | 月2回目以降の出金 | |
受取手数料 | 無料 | |
9.5%+税 | 公式アカウントでの受取 | |
入金上限 | 1日50万円 | 銀行口座 |
1日10万円 | セブン銀行ATM | |
送金上限 | 1日50万円 | アカウント毎の上限 |
出金上限 | 1日50万円 | 銀行口座 |
1日10万円 | セブン銀行ATM | |
決済上限 | 1回100万円 | |
セキュリティ | 端末認証 | |
補償 | 不正利用補償 | 発生から30日以内の申請 |
Pringは基本的に現金や銀行口座等でチャージ可能なサービスであり、ブランドカードを用いた入金には対応していません。お金コミュニケーションを謳ったサービスだけあって、システムは残高の出金を前提としているようです。

クレジットカードから入金した分を出金すると、最悪の場合は
出資法等の法令やカードの規約に違反してしまいますからね。
Pringはコード決済等の決済機能にも対応していますが、お得に使うのは難しいかもしれませんね。ただしネット加盟店ではお得なキャンペーンを開催していることもあるので、そちらの機会があれば使ってみましょう。
サブアカウント

pringでは、ユーザー1人につき1アカウントまで登録可能なことが原則となっています。ですが、最初に作成したアカウントをメインとして複数のサブアカウントを作成することが可能です。

サブアカウントはメインアカウントに紐付けられ、
1アカウントにつき2つまで作成可能です。
サブアカウントは、入出金・解約・企業アカウントからの送金受取以外は、メインアカウントと同じように使えます。アカウントを用途毎に使い分けをしたい場合、サブアカウントは最適な機能と言えますね。
公式アカウント

pringではメインアカウントとサブアカウントの他にも、公式アカウントを作成可能です。公式アカウントとは所謂コミュニティサービスであり、公開することでたくさんのフォロワーとの交流が可能です。

公式アカウントは1アカウントにつき1つまで、
1電話番号につきメイン・サブと合わせて3つまで作成可能です。
公式アカウントにはいいね機能もあるのですが、支援するには1円以上の投げ銭が必要となっています。好きなクリエイターに対する投げ銭にも使えるので、支援にはぴったりのサービスと言えますね。
公式アカウントで受取った金額には、1日の合計金額に対して9.5%の手数料が課されます。出金はpringのメインアカウントに対して自動で行われるので、受取り申請は必要ありません。
送金について

pringの送金機能は1円から利用可能であり、手数料等は一切かかりません。送金のUIも優れており、ウォレットサービスとしては使いやすいですね。

pringではこの送金機能により、「1円を送り合う」という
独特なコミュニケーション方法が形成されていたようです。
送金を行う場合は、アプリトップの「お金をおくる」をタップしましょう。送金では主に他のユーザーを指定する方法と、QRコードを利用して対面で送金する方法が用意されています。
QRコードを利用する場合、送金側と受取側で少し操作が異なります。送金側は「お金をおくる」から送金用のQRコードを表示し、受取側は「お金をもらう」からQRコードを読み取ることで送金完了です。
また、Pringでは他のユーザーに送金を請求する「送金リクエスト機能」も利用可能です。送金指定を作成するだけで使えるため、サークル活動の集金や割り勘等で利用してみましょう。
出金機能

pringの残高を出金する方法としては、銀行振込とセブン銀行ATMが用意されています。それぞれ月に1度ずつ、合わせて月間60万円までの無料出金が可能ですね。

Pringは残高の無料出金も可能なサービスですが、
出金のルールはしっかりと確認しておきましょう。
銀行口座への出金操作を平日午前11時までに済ませた場合、着金は当日中に行われます。逆に午前11時以降に出金操作を行った場合、着金は翌営業日となるので注意しましょう。
セブン銀行ATMによる出金を申請すると、3種類の出金用のコード(提携先コード・お客様番号・確認番号)が発行されます。セブン銀行ATMで出金を行う際は、この番号を入力すれば完了です。
この中でお客様番号については、登録した携帯電話番号の頭から欄に収まるまで入力していけば大丈夫です。出金申請には期限が指定されていますが、期限切れの場合は翌日0時15分以降に順次返金されます。
コード決済機能

pringはコード決済機能を持っており、残高を利用した決済が可能です。ポイント還元等は特にありませんが、利用したお店が加盟店であった場合は使ってみましょう。

pringの決済は決済手数料の関係で導入しやすいらしく、
意外なお店で使えるかもしれませんよ。
また、pringのコード決済サービスはSmart Codeに対応しています。Smart Codeとは、ジェーシービーが提供するコード決済規格のことですね。
Smart Codeは独自に加盟店を持っており、対応のコード決済サービスによる決済が可能です。pringでコード決済を利用したい場合は、Smart Code対応店舗も一緒に探してみてくださいね。
Pringメンバーズカード

Pringメンバーズカードとは、Pringが提供するシステムによって作成されたハウス型電子マネーサービスのことです。残高はカード毎で個別に存在しており、Pringアプリに登録することでカードを管理します。

店舗独自の電子マネーとして使われていることは勿論、
自治体の地域商品券としても用いられていますね。
こちらのサービス内容は店舗が独自に設定可能であり、公式サイトで提示されているだけでもかなり自由であることが確認出来ます。更には情報配信・店舗予約・ECサイト等といった機能を簡単に作成可能ということで、Pringメンバーズカードを用いた店舗がこれから増えていくかもしれませんね。
報酬の受取

pringではポイントサイト等からの送金にも対応しており、ネットで得た報酬をアプリによって即時に受取ることが可能です。受取には手数料がかかることも多いですが、ユーザーによっては非常に便利なサービスですね。
また、セブン銀行ATMからの出金であれば日付や時間帯を問わずに利用可能です。つまり、pringを利用することでポイントサイト等の報酬を即時現金化することが可能となっています。

以前は現金化までに一定期間を必要としていましたが、
pringによってその常識が覆ることになりましたね。
入金手数料について

pringでは、三菱UFJ銀行と楽天銀行による月間4回目以上の入金には手数料が発生します。三菱UFJ銀行についてはウォレットサービスに対する審査の厳しさが理由だと推測出来るのですが、楽天銀行の制限については少し複雑な経緯によって決められました。
楽天銀行にはハッピープログラムという、口座の利用状況に応じてサービスを補強するサービスが提供されています。ハッピープログラムにはポイント還元サービスも含まれており、銀行取引1回毎に最大3ポイントのポイント還元を受けることが可能です。
楽天銀行対応直後にはこのサービスを利用して、不要な入出金を繰り返してポイント稼ぎを行うユーザーが続出してしまいました。このような経緯から、pringでは楽天銀行から月4回以上の入金があった際に手数料が課されるようになっています。

例え便利なサービスであったとしても、
それを乱用してはいけませんね。
セキュリティ

pringではアプリの利用状況をモニタリングしており、不正な操作の有無が監視されています。これは入金方法として銀行口座を登録する時も同様であり、厳密な本人確認と共に不正出金等を防ぐので安心ですね。
それでも不正利用されてしまった場合、利用規約の第30条によってその被害は補償されます。必要な方は管轄の警察組織に被害届を提出した上で、発生から30日以内に申請しましょう。

利用している端末が紛失・盗難に遭った場合は、
携帯電話の会社に回線の遮断を申請しましょう。
pringの活用法
pringは決済機能も提供されていますが、専ら送金目的で利用されることが多いサービスです。コミュニケーションや資金移動等、用途を意識して使ってください。
また、pringでは時々お得なキャンペーンも展開されています。キャンペーン情報はアプリからも確認可能なので、決済機能を利用する場合はそちらを時々チェックしてみましょう。
投げ銭の手段としての利用

pringでは利用しやすい送金サービスと出金手数料無料サービス、そして公式アカウント機能が提供されています。そのため、クリエイターに対する投げ銭の手段としてはかなり優れていますね。
イラストや小説、動画制作などで頑張っている方は、pringを利用してみてはいかがでしょうか。また、もしpringアプリ内で応援しているクリエイターの方を見つけたときは、ぜひ投げ銭を行ってくださいね。
銀行間の資金移動に利用

pringは月に1度のみ出金が無料になるので、これを利用して資金移動に使うことも可能です。送金手数料の節約にもなる上に、わざわざATMまで出向く必要も無いので便利ですね。

複数の銀行口座を開設している方であれば、
その高い利便性に重宝するはずです。
単純な資金の管理以外でも、ウォレットサービスやコード決済サービスを利用する場合にも重宝します。例えばコード決済のPayPayではPayPay銀行への無料出金が可能ですが、PayPay銀行への出金額を更にメインバンクへ戻すことも簡単ですね。
まとめ
pringは現代のライフスタイルによく合うサービスであり、送金を中心として様々な場面で重宝しますね。出金手数料の無料化も可能であり、pringは資金移動にも使いやすいサービスです。
現在のpringはGoogleの傘下となっており、将来的にはGoogle Payとの連携が期待されています。新たなお金の使い方を示すサービスとして、pringのこれからが楽しみですね。

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