現代社会ではネットショッピングやフリマサイトが広く使われており、そこでは出品者側が取る配送手段も重要ですよね。近年ではその安さと手軽さから、ゆうパケットのようなサービスが使われていることもよく見かけます。
筆者は以前、某地方都市の郵便局で内務職員として勤務していたことがありました。その中で企業として問題のある部分をたくさん見て来たので、その一部を公開しようと思います。
今回は、日本郵便におけるゆうパケットの取り扱いについてお話します。
はじめに
ゆうパケットとは、日本郵便が提供する物品配送サービスのことです。薄型や小型の物品を送る場合、ゆうパックよりも安く使えることが便利ですね。
ゆうパケットには追跡サービスも付いており、日本郵便のサイトで追跡番号を入力することによって配送状況を調べることが可能です。配達自体はポスト投函によって行われるので、受取が簡単なこともメリットと言えます。
ネットショッピングでお買い物をした際は、
こちらで送られて来ることも多いですよね。
しかし、ゆうパケットの追跡情報を確認すると妙に配送の遅れが出ている場面にもよく遭遇します。特に、最終の中継地点と配達局との間に不可思議な時間がかかっていることは多いはずです。
ゆうパケットに関してはショップ側の提示した配達予定から遅れてしまった、というお話をされている方もよく見かけますね。実は、これらの配送遅延は日本郵便内部での取り扱いが原因となっています。
遅延の原因
日本郵便で行われている配達業務には、集配局に郵便物等が到達した際の時間に応じた区分けが存在します。例えば朝までに到達した郵便物の取り扱いを1号便、昼までに到達した郵便物の取り扱いを2号便といった具合ですね。
この区分によって郵便物の取り扱いも変化し、例えば2号便以降で到着した普通郵便は翌配達日の配達に回されます。もし2号便以降の到達分を当日に配達する場合は、速達料金を含んだ郵便物でなければなりません。
この取り扱いはゆうメールや追跡サービスのある郵便物でも同じように適用され、早朝以降に集配局へ到達した分は翌配達日まで保管されることになります。もし送り主がゆうパックと同じ感覚でゆうパケットの配達予定をお知らせしてしまった場合、その分で実際の配達に遅れが出てしまうというわけですね。
レターパックは速達料金を含んでいる扱いなので、
こちらは当日中に配達されますよ。
ここまでの情報であれば、日本郵便のサイトや皆様の経験等で何となく分かるのではないでしょうか。ですが本当に問題なのは、ゆうパケットに関する郵便局内部での取り扱い方です。
会社内部の秘密
以前はゆうパケットも速達と同じように扱っていたのですが、2016年辺りで上記の取り扱いに変更する通達がされました。現在はどのように扱っているのか分かりませんが、当時は内部通達として秘密裏に実行されていたことを覚えています。
この時同時に通達されたことがあり、それは「2号便以降の到着時点では到着の追跡情報を入力するな」というものでした。昼に到着した物の配達が翌日になるとは何事だ、というクレームを防ぐための意図があるそうです。
中継局~集配局間の追跡情報で妙な遅延が見受けられるときは、
この内務処理に関する通達が原因です。
日本郵便は休日や祝日の通常郵便配達を休止する際、全国に向けてその旨をお知らせしましたよね。なぜこちらの取り扱いも全国にお知らせしないのか、筆者には理解出来ません。
まとめ
今回は、日本郵便におけるゆうパケットの特殊な取扱いと配送遅延についてお話しました。ネットショッピングで本や小物等をよく購入される方は、今回の取り扱いをよく覚えておいてくださいね。
実のところ、筆者がこの通達を受けた際、内心では集配部(配達員の部署)が勝手に言っているのではないかとも考えていました。これだけお客様への不利益が発生し得ることについて、内部で秘密裏に処理するように通達されたことが信じられなかったからです。
日本郵便ではモラルからかけ離れたような活動を行っていることがよくあり、今回ご紹介した内容以外でも利用する際には注意をしなければなりません。筆者の経験を語ることで、少しでも皆様のお役に立てることを願っています。
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