現代社会ではキャッシュレス決済や共通ポイントを始めとした、様々なお得なサービスが提供されています。他にもちょっとした工夫で生活を豊かに出来ることがあるので、それらのお得術は積極的に活用して行きたいですね。
ですが、そうした世間でお得とされている行動の中には、実際にはやらない方が良いことも少なくありません。場合によっては法令に違反して罰を受けることもあり得るので、実践する際には十分に注意して行きたいですね。
今回は、やってはいけないお得術について確認して行きましょう。
ギフト券売買サイトを利用する
ギフト券売買サイトとは、ギフトカードや商品券等の金券類を取扱う売買マッチングサービスのことです。売り手は各種ギフト券に値段を付けた上で出品し、それに対して買い手が落札するという取引の仲介が行われています。
売り手側には企業だけでなく個人も含まれており、不要になったり使い道に困ったり等様々な理由で手放された金券類が日々出品されています。それらは額面よりもかなり安い値段で出品されているため、一見すると魅力に感じてしまうかもしれません。
大抵はネット上で取引が完結する形が採られており、
取扱いもギフトコードの形で提供される金券類に限られます。
ですが、これらのサイトで販売されているギフト券の中には、振り込め詐欺等で違法・不当に取得されたものも多く含まれています。近年の詐欺業者では特定を防ぐための手段が巧妙化されており、口座振込ではなくギフト券を買わせて番号を教えるように脅すことが増えているようですね。
それと知らずに対象のギフト券を購入してしまった場合、事件の発覚後に対象のギフト券が失効してしまうことも有り得ます。その場合でも買い手側は逮捕や損害賠償請求こそされませんが、購入代金は返金されないので大損してしまうことになりますね。
ギフト券を提供しているECサイトの中で、特にAmazonはギフト券の売買を厳しく取り締まっていることで知られています。もし詐欺等で取得されたギフト券をアカウントに登録してしまうと、最悪の場合はそのアカウントが問答無用で削除されることもあるそうですよ。
それ以外でも、個人の売り手が取得したギフト券をいたずらで出品した上で、取引が成立した後に詐欺に遭ったと虚偽の報告をすることが有り得ます。これは個人間のメールでギフト券を受け取った場合でも同様のことが言えるので、ネット上でのギフト券の取扱いには十分に注意しましょうね。
YouTube等で日々創作活動を行っている方も、
自称ファンから投げ銭替わりにメールでギフト券を贈られた際には警戒しましょう。
野菜や果物に付いていた種を育てる
スーパーで野菜や果物を購入した際、作物の性質によっては成熟した種が残っていることがあります。その種を植えると条件次第では芽が出ることもあるので、育ちが早い作物であれば育ててみたくなってしまうかもしれません。
国内のブランド作物における種子や苗については種苗法で守られており、育成者権(品種を登録した人の権利)が認められる場合は自家増殖が認められていません。ただし、その場合でも家庭菜園のように事業として行っていない等、一定の場面では規制の対象外となっています。
過去には日本のブランド品が中国や韓国に流出したことがあり、
それを防ぐ目的で法律が厳しくなっているようですね。
ただし、野菜や果物等のブランド品とは基本的に食品として適した遺伝子を持つものであり、その形質が潜性遺伝(劣性遺伝)であることも珍しくありません。その種で育てた作物が他所で育てられた他の品種との間で受粉した場合、世代を重ねる度に品質が劣化して行くことになります。
また、作物の種類によってはそのまま育てると病気にかかりやすくなることがあり、販売されている苗ではそれを防ぐために接ぎ木が行われていることも珍しくありません。おいしい作物を育てるためにはそういった技術や努力等が不可欠であり、生半可な気持ちで臨むとすぐに失敗してしまいますよ。
折角努力して育てた作物であれば美味しい方が良いですよね。
余程珍しい作物でもない限りは、ちゃんと買った種や苗を育てましょう。
その他にも、作物によっては切り株を水や土に植えると葉が成長するものもありますが、それらはほとんどの場合で観賞用以外の役に立ちません。再生栽培で食費の足しになりそうなものは万能ねぎ位なので、SDGsだからといって無駄な労力は使わないようにしましょうね。
スマホのバッテリーを自力で交換する
スマホで使われているバッテリーのほとんどは「リチウムイオン電池」であり、0%~100%までの充電を1回として早ければ500回程充電すると寿命になると言われています。バッテリーが劣化した状態では満足にスマホが使えなくなってしまうので、古い機種であればそれを替え時と見ることも出来ますね。
そのスマホを使い続けるにはバッテリーを交換するしかありませんが、大抵のスマホは個人でバッテリーを交換するのが難しい構造になっています。正攻法であればメーカーに修理を依頼するところですが、その代金を勿体無いと感じて何とか自力で交換したいと考える方も多いかもしれません。
交換用のバッテリーはAmazon等でも販売されているので、
方法を検索した上で道具を揃えれば個人で交換することも出来ます。
ですが、スマホのように無線通信が可能な製品では電波法が適用され、日本で流通する際に一定の基準を満たして「技術基準適合」を通過していなければなりません。このような商品には「技適マーク」が表示されていますが、こちらは資格を持っていない方が改造を試みると無効化されます。
元のバッテリーが変わると電波の強さにも影響を与える可能性があるため、単にバッテリーを交換しただけの場合でも改造の範囲に含まれます。つまり、スマホのバッテリーを自力で交換した場合、電波法違反として刑事罰や行政罰を受ける可能性があるので注意しましょう。
技適マークは携帯電話回線やWi-Fiに対応した機器の他にも、
Bluetooth機器も対象となっているので注意しましょう。
尤も、近年では技適に対して時代遅れといった批判が行われることも多い他、EUでは2023年6月の議決で「消費者が簡単にバッテリーを交換出来るようにスマホを設計する義務」を含む規則が承認されています。こういった流れが国内でも広がって行った場合、法律が改正されてスマホのバッテリー交換が自由に出来る日が来るかもしれませんね。
まとめ
世間ではお得に関する様々な情報が溢れていますが、中には労力に対して得るものが少ないものも多く存在します。場合によっては違法として罰を受ける可能性もあるので、実行する前に注意してしっかりと確認する必要がありますね。
今回は3種類のやってはいけないお得術をご紹介しましたが、これら以外でもやってはいけない行動はたくさんあります。もし生活の中でやってはいけないと気付いたお得術があれば、SNS等でも良いので情報交換をしてみてくださいね。
今回はちょっとした小話でしたが、皆様にとってお楽しみ頂ければ幸いです。
ここまでご覧いただきありがとうございました。
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