現代社会ではネットショッピングが発達していますが、国内だけでお買い物をしようとするとどうしても手に入らない商品があるものです。そのような商品を購入するには海外の業者と取引して個人輸入を行うか、個人輸入の代行業者を利用することが必要となります。
個人輸入代行業者を選ぶ際は信頼性が最も大切であり、悪徳な業者に依頼してしまうと詐欺に遭う可能性もあります。かつて存在した「OMS」というサイトはその典型的な事例であり、もし個人輸入を活用する方であれば知っておかなければならない事件ですよ。
今回は、かつて存在した個人輸入代行サイト「OMS」について振り返ってみましょう。
OMSの概要
OMS(oms-hk.com)はかつて存在した個人輸入代行業者のサイトであり、主に薬品の輸入代行を取扱っていました。運営元の「E-way Trading Limited」は香港のヘネシーロード辺りを拠点として表示しており、日本では「有限会社ディーエスコーポレーション」として活動していたようです。
OMSは他の業者と比較して商品価格が安めであった上に、他の業者が取扱っていない薬品の輸入も可能であったため利用者もそこそこ多かったようです。また、OMSではログインボーナスとしてチケットが配布され、当選すると割引クーポンが貰えるサービスも提供していました。
薬品の個人輸入代行サイトはオオサカ堂やアイドラッグストアが有名ですが、
2017年頃まではOMSも度々名前が挙がるサイトでしたね。
その一方で、2017年頃までには取扱う薬品の品切れが目立つようになり、個人輸入代行サイトとして使いにくくなって行きました。また、いつ頃の事かは不明ですがブランドカードによる支払いも出来なくなり、OMSは少しずつ警戒されるようになりました。
OMSでは2018年頃になると「商品が中々届かない」という声が増え、利用者からの不信感と不安が高まって行きます。そのような中で、2018年10月中旬頃に事件が起こりました。
サイトの夜逃げ
2018年10月の中旬頃、OMSのサイトが突然消滅してアクセスが不可能になります。運営へのお問い合わせも繋がらなくなってしまい、利用者にとっては完全に夜逃げされた状態となってしまいました。
中には既に注文して商品の到着を待っている方も大勢存在しており、そのような方々にとっては振り込んだ代金が持ち逃げされたことになります。被害者の方々は勿論警察に相談したようですが、その対応は警察組織や対応した警察官毎に異なったようです。
中には自業自得であるかのような言い方をした警察官もいたらしく、
対応されるか否かは運任せの部分が大きいようです。
夜逃げの被害はそれだけでなく、OMSの顧客情報が何らかの形で流出していることも明らかになっています。2018年11月頃からOMS利用者の登録メールアドレスに宛てて、不審な個人輸入代行サイト(d-xyz.com)からメッセージが届くようになりました。
OMSの元運営が顧客情報の売買を行ったか否かは不明ですが、少なくともまともな管理がされていなかったことは確実です。利用者によってはカード情報が流出している可能性も否定出来ないので、潜在的な被害がかなり大きい事件と言えますね。
まとめ
個人輸入を行いたい場合は代行業者が重宝しますが、利用する際には詐欺に遭うリスクを常に考えなければなりません。サイトが突然閉鎖されてしまうことも珍しくないので、危険か否かの判断は常に行うようにしましょう。
また、これらのサイトでブランドカードが使える場合には、情報流出にも警戒する必要があります。ブランドカードの中には発行や削除が自由に出来るバーチャルカードを提供するサービスもあるので、もし必要であればそちらの検討もしてくださいね。
今回はちょっとした小話でしたが、皆様にとってお楽しみ頂ければ幸いです。
ここまでご覧いただきありがとうございました。
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