令和納豆と言えば、様々な面で世間を騒がせたことが記憶に新しいですよね。こちらのお店は既に閉店済みとなっているのですが、その問題は現在でも続いています。
令和納豆に対する評価は様々ですが、今回は少し変わった視点でこの問題について考えてみます。少々的外れなことを主張してしまうかもしれませんが、ちょっとした小話としてお楽しみください。
今回は、令和納豆について振り返ってみましょう。
はじめに
令和納豆とは、かつて茨城県水戸市に存在した飲食店のことです。特徴は納豆ご飯を専門に取り扱うことであり、納豆に関連した商品の販売も行っていました。
この令和納豆が有名になった最大の理由は、やはりクラウドファンディングによって開業資金を募っていたことでしょうね。特に1万円以上の寄付を行った際の返礼品「納豆ご飯セット一生涯無料パスポート」は、世間から大きな注目を集めました。
無料パスポートは初期段階で100枚までの予定でしたが、
人気のために1,000枚の追加を行ったようです。
しかし、実際にお店が開業してみると、「無料パスポートを利用したら理不尽な理由で没収された」という報告が複数上がります。この件に関して令和納豆側は釈明を行いましたが、納得した方は少なかった様子ですね。
これに続いて販売商品の賞味期限改竄疑惑や通報騒動等も発生したため、顧客からの信頼を大きく失っていきました。そして、2019年の開店からたった2年後の2021年に閉店してしまいます。
最大の問題点である無料パスポートの件は裁判沙汰にもなった他、他の問題点が発生する遠因にもなった重大な失敗です。もし事業の改善を考えるのであれば、無料パスポートへの言及は避けられません。
無料パスポートの問題点
令和納豆は無料パスポートの利用について語ったことがありましたが、その条件は利用者の感情を要求する非常に曖昧なものでした。正直に言って、「元から使わせるつもりが無かったのではないか」と思われても仕方がありません。
「お客様が使うこと自体を想定していなかった」とも見えるので、
もしかすると「肩たたき券」の感覚で発行したのかもしれませんね。
経営という視点での無料パスポート最大の問題点は、その存在そのものと言えます。無制限に無料での飲食が可能な権利があれば、利用者がその条件で飲食を続けてしまうのは必然です。
また、無料パスポートの対象は「梅コース」でしたが、これでは梅コース以外を注文する利用者がいなくなります。どれだけ多彩なメニューを用意しても無意味になってしまい、お店としての魅力を伝えることが難しくなってしまいますね。
唯一有効であったことは「一生涯無料」というパワーワードだけであり、そのインパクトだけではいくらお客様が集まっても経営が成り立ちません。世間へのインパクトを重視するにしても、もっと他に良い提供方法があったはずです。
考えられる方法
筆者が考える無料パスポートの代替手段は、令和納豆におけるハウス型電子マネー(ハウスプリペイドカード)の発行です。これに1万円前後のチャージが行われたものを用意して、支援者への返礼品とすれば良かったのではないでしょうか。
ハウス型電子マネーは決済事業者に発行を委託することも可能なので、
技術的なハードルはそこまで問題になりません。
無料パスポート最大の問題は無制限に使えることですが、この方法であれば残高という制限によって経営への圧迫が最小限に抑えられます。また、もし利用者が令和納豆を気に入った場合、チャージして今後も使い続けてくれるかもしれませんよね。
更に、電子マネーであれば梅コース以外の注文も見込めます。利用者が色々なメニューを注文してくれれば、お店のことを気に入られやすくなりそうですね。
世間へインパクトを与えることについては、カードのサービスとして会員ランク制度を導入することで対応出来ます。利用状況に応じたランクとランク別のポイント還元率を実施した上で、支援者限定で「永久プラチナランク」でも提供すればそれなりに注目されるはずです。
電子マネーは支援者以外のお客様にも注目される要素であり、
発行してもらえればキャッシュフローの改善にも期待出来ます。
それらに加えて、将来的には商工会と連携して電子マネーの加盟店展開を狙ってみても面白いですね。水戸市内の商店で使ってもらえれば、本業の収入に加えて手数料収入を得ることが出来るかもしれませんよ。
まとめ
令和納豆は経営上の様々な問題点から早期に閉店してしまい、特に無料パスポートの問題は世間を大きく騒がせました。令和納豆側の真意については分かりませんが、経営判断が甘かったことは確実です。
ちなみに、色々と偉そうなことを言って来ましたが、筆者自身には店舗経営の経歴がありません。そのため、実情をよく知る方にとってはツッコミどころばかりかもしれないので、今回の記事は話半分としてお考えくださいね。
今回はちょっとした小話でしたが、皆様にとってお楽しみいただければ幸いです。
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