ブランドカードはキャッシュレス決済の中心的なサービスですが、国際ブランドのほとんどはアメリカ企業で占められています。そのため国際ブランドは時に外交圧力の手段として用いられることがあり、日本独自の国際ブランドである「JCB」がどれだけ重要な存在であるのかが窺えますね。
昨今では一部国際ブランドが日本のコンテンツ業界へ圧力をかける動きがありますが、今回も新たなサービスが規制の対象となってしまったようです。日本国内のキャッシュレス決済事情にも大きな影響があるので、興味があれば一緒に情報をチェックして行きましょう。
概要
今回取扱うトピックはこちらです。
“「ファンティア」、Visa・Mastercardの利用を突如一時停止 「とらコイン」も両クレカでの購入不可に“(ITmedia NEWSより)
ファンティアは株式会社虎の穴が運営するクリエイター支援サービスであり、同人作品を取扱うショッピングサイト「とらのあな」等と共に提供されています。ファンティアでは2024年5月21日に公式のお知らせがあり、支払い方法としてVISA及びMastercardが停止されたことが発表されました。
今回の取り扱い停止については特に理由が明かされていませんが、
一部ではアダルトコンテンツ規制の一環とも言われているようです。
現在有料プランの支払い方法としてVISAやMastercardを設定している場合、次回の支払いまでに他の決済方法への変更が必要となります。また、ファンティアでは前払い式決済手段として「とらコイン」という電子マネーを提供していますが、こちらのチャージ方法も停止対象となっているようです。
現時点のファンティアで利用可能な国際ブランドとしては、JCB・American Express・Diners Clubが残されています。他にはコンビニ払い・銀行口座・atone後払い等も利用出来る様子なので、必要であればこちらも活用しましょう。
また、今回はこちらのトピックについてもチェックして行きましょう。
“ニコニコ、使えるクレカがJCBのみに ダイナースクラブでの有料会員支払いを一時停止へ“(ITmedia NEWSより)
動画投稿サイトの「ニコニコ」では2024年5月24日から、有料会員サービス「ニコニコプレミアム」の支払い方法としてDiners Clubが一時停止される予定となっています。現在こちらの支払い方法を設定している場合は設定の変更が必要となり、6月初日までに変更しなかった場合は自動的に解約されるので注意しましょう。
既にVISA・Mastercard・American Expressが停止されているため、
現在では国際ブランドとしてJCBのみが利用出来る状況ですね。
こちらの取り扱い停止理由についても特に明かされておらず、今後再開される見通しも立っていないようです。また、ニコニコプレミアム以外の有料サービスについてはDiners Clubの取扱いが継続される様子ですが、もしこちらにも影響が出る場合は別途告知されることになっています。
筆者の感想
一部国際ブランドでは以前にもDMMやDLSiteで停止されており、先日もニコニコでVISAの取扱いが停止されたばかりです。こうしたトラブルが立て続けに発生していることを見ると、国際ブランドによる表現規制の流れは確実に広がっているようですね。
現在表立って規制をしていない国際ブランドはJCBのみとなっていますが、規制の流れがこちらにも波及しないことを祈るばかりです。もしJCBに表現規制をする気が無かったとしても、海外の団体がJCBへ圧力をかける可能性も有り得ないことではありませんからね。
最悪の場合は欧米各国で「JCBバッシング」が発生する可能性もあるので、
やはり日本が独自に持つ決済サービスは大切にしなければなりませんね。
日本のコンテンツ業界でJCBの影響力が強くなった場合、キャッシュレス決済の潮流にも変化が訪れるかもしれません。例えば、最近ではMIXI Mというブランドプリペイドカードの勢いが弱まっていましたが、今後の状況次第ではこちらが重要視されて行く可能性も十分に考えられます。
ブランドプリペイドカードでは多重取りのテクニックが重要ですが、現状のルートでは最終的にVISAやMastercardが使われることがほとんどです。ですが、ポイント多重取りをより繰り返した上でJCB払いを行おうと考えた場合、現在ではMIXI Mカードがその最有力候補となります。
MIXI Mカードでは一部月額料金の支払いで使えない場合や、カード個別で利用不可に設定されている場合もあるのですが、今後の可能性としてこちらのサービスを覚えておくと良いかもしれません。また、国内ではJCB以外にも様々な決済サービスが存在しているので、今後はそちらについてもしっかりチェックしておきましょうね。
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