【世界の闇】アサシンクリードの弥助に端を発した日本史改竄問題について

世間

戦国時代は日本史の中でも非常に注目されるテーマの一つであり、現代社会でも特定の武将を尊敬する方が多く存在します。各地の武将がそれぞれに異なった信念を抱いて戦に臨み、それがぶつかり合うドラマチックな物語は人々を魅了し続けています。

戦国時代はフィクション作品でも取り上げられることが多くありますが、とあるゲームで発生した炎上が現在では歴史的な大問題へと発展しているようです。今回はこの話題を筆者なりに簡略化(それでも長いですが)してまとめたので、興味があれば一緒に情報をチェックして行きましょう。

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はじめに

今回のトピックに触れる前に、まずは前提となる情報から簡単にチェックしていきましょう。

弥助とは

弥助は安土桃山時代に存在したとされる人物であり、日本の歴史的な文献の中でも珍しい黒人として記載されています。1581年にイエズス会宣教師によって奴隷として日本に連れて来られ、織田信長に謁見した際にその珍しさを気に入られて譲渡されたようです。

カノケイト
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黒い肌に興味を持った信長は弥助の体をこすったり体を洗わせたりしましたが、

その色は変わらずむしろ濃くなって行く様を見て喜んだそうですね。

弥助は身長約182cmと大柄で且つ力持ちだったことが記されており、信長はその健康的な黒人の姿を周囲に見せびらかして自慢していたそうです。外出に連れて行った際には民衆も物珍しがったようで、一ヶ所に大人数が集まったためにちょっとした騒動が発生したともされています。

面白がった信長は弥助に自宅と鞘巻(鍔の無い短刀)を与え、戦の際には荷物持ちをさせることもあったようです。弥助を各地に連れ回す信長の様子を見ていた周囲からは、「いつか弥助を城主にするつもりなのではないか」と冗談又は皮肉めいたことも言われていたそうですね。

その後の弥助は1年程織田信長に仕えることになりますが、本能寺の変があった際に明覚寺で投降しました。しかし明智光秀からは「動物であって日本人ではない」ということで見逃され、南蛮寺へ送られた後でイエズス会へ返還されたようです。

カノケイト
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弥助に関する資料は非常に少ないため、

現時点では「そんな人がいたらしい」ということ位しか分かっていません。

そのように謎に包まれた人物である弥助ですが、信長に仕えた黒人という日本史において非常に特徴的な人物像は一部歴史家の興味を引きました。そのため小説やゲームといったフィクション作品でも度々取り上げられることがあり、戦国時代が好きな方からはそれなりの知名度があるようですね。

黒人のイデオロギー

1905年、日露戦争で日本がロシア帝国に勝利すると、その事実は世界各国に衝撃を与えました。有色人種の国家が白人国家を打ち負かしたということで、当時の世界で蔓延していた白人至上主義に亀裂が生じることになります。

更に日本は1919年のパリ講和会議において、廃案にはなりましたが国際連盟で初めて「人種差別撤廃提案」を主張していました。これらの事実は世界中の有色人種に勇気を与えることとなり、後に様々な地域で人権運動や独立の気運を高める切っ掛けになっていたようです。

カノケイト
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ここまでであれば単なる日本礼賛記事になってしまうところですが、

問題となるのはここからのお話です。

その影響は黒人も同様に受けていたようですが、そのリスペクト心は一部コミュニティでかなり歪んだ形として表面化します。その最たる例が「坂上田村麻呂黒人説」であり、1911年にカナダの人類学者が発表したこのトンデモ論は黒人の公民権運動でも利用され、21世紀の現在に至っても一部の黒人から信奉され続けているようです。

黒人の歴史には暗い部分が多く、そのため一部コミュニティではアイデンティティを確立するために「黒人の英雄」が求められていました。そんな人々にとって「黒人の隠された栄光の歴史」は非常に魅力のあるテーマであり、そのために日本の歴史やその偉人達と黒人を同一視する活動が始まったようですね。

また、この珍説が信じられた背景には、一部の黒人に黄色人種への差別的感情が存在することも覚えておきましょう。そのような黒人が抱いているのは日本というコンテンツへの憧れだけで、日本人そのものは黄色人種として見下しているので注意が必要です。

カノケイト
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勿論全ての黒人がそうというわけではありませんが、

海外では黄色人種への差別が透明化されているのが現状です。

その一方で、このような歴史改竄に白人も大きく関わっていることも重要な点として認識しなければなりません。白人社会では黄色人種の歴史・文化への侮辱を何とも思っていない人が意外と多く、それらの行動が黒人差別の批判逸らし或いはビジネスのために行われてしまうことも少なくないようです。

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アサシンクリード

アサシンクリード・シャドウズ

アサシンクリードはフランスの会社「UBIソフト」が提供するゲームシリーズであり、ジャンルとしては「ステルスアクション」に分類されます。これは敵から発見されないようにステージを進めて行くデザインのゲームで、主人公を操作してステージ内の目標を秘かに倒すことが主な目的となります。

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ステルスアクションで有名な作品としては、

元祖でもあるコナミの「メタルギア」シリーズ等が挙げられますね。

2024年11月には最新作となる「アサシンクリード・シャドウズ」が発売予定となっており、舞台は戦国時代の日本に設定されています。主人公は侍となった弥助とオリジナルの忍者キャラクター奈緒江の2人から選択可能で、発表された時点では多くのファンから期待されていました。

本作は史実を基にしていることを度々宣伝材料にしており、その上で弥助が侍であったことも史実に含まれるような広報をしたことで当初から反対意見もありました。ですが、多くのファンはあくまでそれらをゲーム上のフィクションとして捉え、あまり問題にはしていなかったようですね。

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日本の多くのアサクリファンは、弥助が侍として描写されること自体は許容しています。

これは重要なポイントなので覚えておきましょう。

ですが、後にUBIソフトが公開した動画やコンセプトアートの数々は、おおよそ日本に対する敬意や関心を感じ取れないものばかりでした。映像には正方形の畳や春の稲刈りを始めとして、登場する建築物や人々の慣習・季節感・宗教観は考証が全く出来ていない出鱈目なものばかりが映っています。

映像に登場する日本人は例によって全て低身長にされ、集落の民衆は弥助が通る度にペコペコとお辞儀をしています。そして日本人の侍は民衆を弾圧する極悪人として扱われており、それに対して弥助は正義を騙りながら日本人への虐殺を始める描写がされていました。

コンセプトアートに至っては更にお粗末な出来で、様々な時代の写真(多くは特定済み)が切り張りされてまるでパッチワークやAI生成のようです。酷いものになるとガードレールや軽トラックが確認出来る程で、日本舞台のアサクリに期待していたファンからは失望の声が上がり始めます。

また、それら公開情報の一部からは岐阜県を中心に活動する同好会「関ヶ原鉄砲隊」の背旗や、重要文化財である二条城障壁画(商用には利用料あり)が使われている部分まで発見されています。当事者の権利を無視した本物の盗用が明らかになったことで、これにはUBIソフトの企業倫理そのものが問題視されるようになります。

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本作品ではコンセプトアートをセット版の特典にしているので、

単なるイメージだからと言って済ませることは出来ません。

2024年7月にはフランスでジャパンエキスポが開催されており、UBIソフトも参加して本作品に関連する展示を行いましたが、そちらでも大きな問題が発覚しています。そこで展示される人形は通販で買えるような安物(特定済み)で、更には漫画作品「ワンピース」に登場する刀のレプリカを弥助の刀として展示しており、本作は世界中のアニメファンからも嫌悪感を抱かれることになりました。

インタビューでも炎上

UBIソフトは本作品について各種媒体のインタビューも受けていましたが、こちらでも余計なことを言って炎上しています。例えば、ファミ通によるインタビューでは弥助を起用した理由について「日本人ではない私たちの目になれる人物を探した」という旨を主張しており、まるで日本人には感情移入出来ないかのような言い草が批判されています。

このインタビューではゲームの特徴として歴史の忠実性を主張しており、16世紀の日本を忠実に再現するために専門家の助力を得た旨を語っていました。「プレイヤーには歴史と戯れる機会を持ってほしい」とまで主張していましたが、このインタビューは批判が殺到した結果現在削除されています。

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その後は一転してフィクションであることを強調し始めましたが、

結果は焼け石に水といったところで散々な反応を受けているようです。

批判が更に強まるとUBIソフト側も反論を始めますが、その際に「黒人を主人公にしたために批判された。批判者はレイシストである。」という旨の主張を始めたことで更に物議を醸しました。この曲解による間違った対応は火に油を注ぐ形となり、本作品の炎上を更に強めることになったようです。

現在ではゲームの販売中止を求めるオンライン署名まで始まっており、当記事の公開時点で9万名の署名が集まる程に注目されています。オンライン署名は本件に関連するものが他にも行われているので、気になる方はそちらもチェックしてみてくださいね。

また、インタビューでは日本史に言及する場面もあるのですが、そちらも間違いだらけであったために炎上の要因となっています。それらの主張はまるで後述するトーマス・ロックリーのそれを引用したかのようであり、次第にその人物に対しても注目が集まるようになりました。

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トーマス・ロックリー

現在では弥助が侍として紹介されることが増えていますが、その発端となったのが誰であったのかは現在分かっていません。これには日本のあるテレビ番組や外務省等様々な説が存在しますが、それが明らかになるには時間がかかりそうですね。

外務省の例ではモザンビークに向けた情報発信が確認されており、あたかも弥助が侍であったかのうような記載がされていました。これに関しては外務省へ確認している方がいるようで、返答では国際交流のためのリップサービスだったという旨の弁明がされています。

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この件に外務省が関係している可能性は流石に無いと信じたいですが、

昨今の政治情勢を考えると何があってもおかしくはないとも思えます。

ただし、その中で現在世界中で広がっている弥助に関するデマの多くはトーマス・ロックリーが初出と考えられています。今回の問題における重要人物と言っても過言では無いので、次はこちらの情報をチェックして行きましょう。

この件についてはTogetterで詳細なまとめが作成されているので、詳細について知りたい方はそちらも参照しながらチェックしてくださいね。

ラム・マイヤーズ様のまとめ記事(一部)

https://togetter.com/li/2388407

https://togetter.com/li/2401301

ロックリー史観の弥助

弥助は資料が少ない上に歴史上の重要な人物ではないので、日本史の研究者からはあまり注目されていませんでした。そのような中で現れたのがトーマス・ロックリーというイギリス人であり、2010年代の半ばから弥助に関する論文や書籍の発表、各種媒体で弥助に関するインタビュー等を積極的に受けているようです。

ですが、ロックリーの主張は正直言って当てにならないものばかりで、弥助に関する資料を拡大解釈するばかりか捏造まで多く含まれています。中には「そのような俗説や学説もある」といった体で紹介された話もありますが、その説の存在自体もロックリーのでっち上げと考えられるところが多いのが正直なところです。

カノケイト
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そもそもロックリーは日本大学の法学部准教授であり、

歴史学に関しては独自研究と考えて良いでしょうね。

ロックリー史観の弥助はモザンビーク出身で元から屈強な戦士だったことになっており、イエズス会にも奴隷ではなく傭兵として同行していたと改変されています。信長の元へ渡った後も何故か正式に侍としての地位を得て刀や所領まで与えられたことになっており、何度も戦に参加して武勲を挙げるといった滅茶苦茶な主張まで行われているようです。

そうして「最強の侍は日本人ではなく黒人だった」ことにされ、遂には本能寺の変で弥助が信長の介錯を行ったことにまでされているようです。更にはその首を抱えながら明智軍の包囲網を脱出したことにされており、日本史上の重要人物となるように書き換えられています。

弥助自体の人物像に関しても身長188cm(6cmアップ!)・容姿端麗且つ聡明・日本語堪能とこちらも強い脚色が入っており、信長に国際情勢を教え外交顧問まで務めていたことにされています。また、それを強調するため当時の日本人の平均身長が150cm前後と定説からだいぶ低く設定され、弥助のことを「大黒天の化身」として神の如く崇めていたことにされているようです。

カノケイト
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他には「6万人の伊賀忍者軍団と戦ってパワーで圧倒した」だとか、

「弥助が信長の衆道相手になっていた」といった説も唱えているようです。

更にロックリーは国内向けの発表にのみフィクションである旨や説の信憑性に関する注釈を入れ、海外向けの発表では真実の歴史であると喧伝しているのが厄介です。これによってロックリーによる日本史の捏造は日本人から長い間発見されず、その間に白人社会を始め世界各国で偽の弥助像が拡散されて行きました。

ロックリーが捏造した弥助像は黒人社会にも浸透しており、その際に一次資料の無い主張については「隠された歴史が発見された」と解釈されている様子です。これが一部黒人コミュニティでは「弥助に嫉妬した日本人が歴史を隠蔽した」と更に曲解が進んでおり、現在では日本人差別の大義名分に使われる問題も発生しているので注意が必要です。

次々と明かされる本性

UBIソフトの炎上によってロックリーが注目されるようになると、その論文や書籍、過去のインタビュー等についても掘り下げが進められて行きます。それによってロックリーの真実の姿が明らかになって行きましたが、それらはまさに邪悪と呼ぶに相応しい所業の数々でした。

弥助については現在Wikipediaの恣意的な改竄も問題になっていますが、海外版のページではロックリー自身が「tottoritom」の名称で改竄に参加していたことが明らかになっています。これは編集者の個人ページに堂々とロックリー本人である旨が記載されていた他、ロックリーの発表前の論文を情報源とした編集の痕跡が発見されたためほぼ確実視されています。

更にはロックリーの書籍にて、「戦国時代の日本では弥助が切っ掛けで黒人奴隷が流行っていた」という旨のとんでもない記述が発見されました。これは弥助を通じて黒人奴隷貿易の罪を日本に擦り付けようとしているとも捉えることができ、単なる文化盗用では済まされない歴史改竄に現在批判が殺到しています。

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この問題が明らかになった後、

ロックリーはSNSアカウントを削除してしまったようです。

この酷過ぎる改竄は大変な物議を醸していますが、これについてイギリス出身の評論家「デービッド・アトキンソン」が擁護する発言をしたことが問題の闇深さを物語っています。この人物も相当癖が強いのでイギリス人としては例外と捉えるべきだと思いますが、このデマが世界中に広がる可能性が現実的になったことは確実です。

また、UBIソフトはポッドキャストにてアサシンクリード・シャドウズの宣伝番組を配信していますが、そちらにロックリーが弥助専門家として出演していることが明らかになっています。これにより両者にコンタクトがあることは確実となっており、本作品がロックリー史観で作成されている可能性が強く危惧されています。

ロックリーに関しては現在でも新しい問題点が発見され続けており、今後も上記以上の問題が見つかる可能性は十分に有り得そうです。アサシンクリードに端を発したこの話題ですが、それが尽きることはしばらく無いかもしれません。

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筆者の感想

この問題は最早アサシンクリードの表現問題に留まっておらず、現在では日本史の改竄や白人至上主義としての問題へと発展しています。特に黒人奴隷関連のデマがもし世界に広まって黒人コミュニティで信じられるようになれば、日本人が相手というだけであらゆる差別が正当化される恐ろしい未来が到来するかもしれません。

最悪の場合は日本各地でBLM運動が巻き起こり、未来の日本人にとって国際交流が困難になる危険性もあります。この問題が日本経済へ悪影響を及ぼす可能性は無視出来ないので、今回は当サイトでもこの問題について取り上げることにしました。

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この問題に対しては現在国会議員も動いているそうなので、

そちらの成果が出ることにも期待したいですね。

UBIソフトとロックリーの関わりが明らかとなった現在において、世間ではアサシンクリード・シャドウズが「戦国武将に囚われた黒人奴隷を解放する物語」になるのではないかと危惧されています。もしそれが現実となればゲームを通じて世界中にプロパガンダが拡散されることになるので、今後はより一層発売中止を求める声が強くなって行くかもしれません。

今回の大炎上は様々な要因が重なり合ったことが理由ですが、結局のところその根幹となっているのは日本の歴史や文化への侮蔑に多くの人が反感を覚えたことです。折角日本の戦国時代を舞台に作品を作るのであれば、その時代を生きた武将への敬意を持って臨んで欲しいところですね。

過去の炎上事例

また、今となっては議論する必要も無くなってしまったことですが、歴史を題材としたフィクション作品の正確性の是非についても一応取り扱ってみます。実は、フィクション作品の歴史描写が問題視された事例は過去にも存在しているので、問題について考える場合は大きな参考となるはずです。

その代表的な例と言えるのが、カプコンから2010年に発売された「戦国BASARA3」の大谷吉継にまつわる諸問題(通称:大谷事変)です。大谷吉継と言えば豊臣秀吉に忠義を尽くした武将であり、関ヶ原の戦いで石田三成に味方したことやハンセン病と見られる重い病に侵されていたことで知られていますね。

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大谷吉継は石田三成と仲が良かったとも伝えられており、

苦難の多い人生ですが孤独ではなかったようですね。

戦国BASARAは戦国時代をモチーフにしたアクションゲームシリーズですが、登場する武将は実在の人物像からは大きくかけ離れた描写がされています。特に戦国BASARA3で大谷吉継を登場させた際には、あろうことか「重い病のせいで秀吉存命時代に疎んじられ、そのため周囲を不幸に陥れようと暗躍する人物」というキャラクターに改変されてしまいました。

史実の武将を侮辱するだけでなくハンセン病患者への差別を助長しかねないこの設定は、一般消費者から批判されただけでなく日本ハンセン病学会まで巻き込んだ大問題へと発展しました。つまり、ある国の歴史や人物をモチーフとしたフィクションは原則として許容されるが、その考え方はどのようなフィクションにも当てはまるわけではないということですね。

また、戦国BASARAについては以前から悪質な女性ファンが問題視され、作中の描写を史実扱いしている様子が度々報告されていたことも特筆すべき点です。更には戦国武将所縁の神社仏閣等に対する迷惑行為まで発生していることを考えると、公式が海外向けに史実性を強調しているアサシンクリード・シャドウズでは尚更トラブルになる予感がします。

現に、アメリカではコロンブスの評価が「先住民虐殺の象徴」として見直されており、2020年頃から各地でコロンブスの像を破壊する運動が活発になっていました。もし「戦国時代の日本では黒人奴隷が流行っていた」というデマが史実扱いされることがあれば、日本各地の歴史的建造物や銅像等が黒人によって被害に遭う可能性もあるので、作品の描写が批判されるのも分かる気がしますね。

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ちなみに、ロックリーの黒人奴隷関連の主張を擁護したデービッド・アトキンソンですが、

この人物は文化財等の修繕を業務とする「小西美術工藝社」の社長です。

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