デビットカードはクレジットカードにはない特徴があり、例としては決済上限を自由に設定出来ることが挙げられますね。他にも普遍的な機能ではないのですが、外貨預金をそのまま支払いに使えるカードも存在します。
住信SBIネット銀行デビットカードはそのようなデビットカードの1つであり、海外でのお買い物には欠かせません。国内でも使いやすいカードなので、興味のある方はチェックしてくださいね。
今回は、住信SBIネット銀行デビットカードについて考察していきましょう。
目次
サービス概要
住信SBIネット銀行デビットカードとは、住信SBIネット銀行が提供するデビットカードのことです。住信SBIネット銀行口座と完全に紐付けられている決済サービスであり、利用金額はお持ちの口座から即時に引落しされます。

ちなみに、サービスの正式名称は「デビットカード」です。
また、人によっては旧称の「ミライノデビット」と呼んでも通じますよ。
こちらのカードは住信SBIネット銀行の口座開設が発行条件となるため、基本的には日本在住の方であれば誰でも申込出来ます。これはお子様名義の口座でも同様に対応している様子であり、その場合は通常と同じくお子様の名義と意思で使うことを覚えておきましょうね。
こちらは基本的に口座を新規開設した際、アプリ上で確認出来るバーチャルカードの「スマホデビット」(Mastercardブランドの通常カード)の形態で発行されます。もしデビットのリアルカード及びキャッシュカードが必要となる場合、開設後に個別で発行申込を行ってくださいね。
まずは、住信SBIネット銀行デビットカードの基本的なサービスを見て行きましょう。
サービス概要 | 摘要 | |
---|---|---|
提供会社 | 住信SBIネット銀行 | |
ブランド | VISA | リアルカードのみ |
Mastercard | ||
電子マネー | NFC Pay | Mastercardコンタクトレス |
電子マネーiD | スマホから | |
発行手数料 | 無料 | バーチャルカード |
通常支店と一部NEOBANKの リアルカード初回発行 | ||
1,000円+税 | ||
為替手数料 | 2.50% | |
還元率 | 月間1,000円につき6ポイント | VISA |
月間1,000円につき8ポイント | Mastercard | |
還元方法 | スマプロポイント | 1ポイント=1円 |
3Dセキュア | メール認証 | 認証時に選択 |
アプリ認証 | ||
セキュリティ | 決済一時停止/再開設定 | |
決済上限設定 | 0から1万円単位で設定可能 | |
1回200万円、1か月1,000万円まで | ||
補償 | 不正利用補償 | 盗難は30日、偽造は60日以内の申請で補償 |
年間100万円まで |
カードの決済履歴や各種設定・申請が必要な場合は、住信SBIネット銀行のネットバンキングを利用します。3Dセキュアでは登録メールアドレスからワンタイムパスワードを取得する方法の他、スマート認証NEOで簡単に認証することも出来ますよ。
リアルカードは完全なナンバーレス仕様となっており、券面の情報だけではネットでの支払いが出来ません。もしリアルカードを発行した場合でも、ネット加盟店でカードを使うためには口座アプリが必要となるので覚えておきましょう。

リアルカードは国際ブランドの選択が可能であり、
それぞれ機能が全く異なっていますね。
VISAブランドは非接触決済の加盟店数で優れていますが、それ以外の基本的な機能はMastercardブランドの方が優れています。キャンペーンもMastercardの方が優遇されているので、こちらを選択すれば間違いありませんね。
ちなみに、住信SBIネット銀行の提携支店であるNEOBANKでも「NEOBANKデビット」という名称で一部提供されており、VISAが選択出来ないことを除きほぼ同じ条件で利用出来ます。ただし、こちらは提携支店によって発行手数料や還元サービス等が異なるので、もし利用するのであればその概要を必ずチェックしてくださいね。
利用可能な加盟店

デビットカードは預金残高が無ければ支払いが行えないため、利用に関してはある程度の利用制限が設けられているのが一般的です。代表的な例としては、月額料金や高速道路、ホテルやガソリンスタンド等ですね。
住信SBIネット銀行デビットカードはそれ程強く制限が設定されているわけではなく、一部を除いて多くの加盟店で利用可能となっています。特に学生の方で月額料金等を支払いが必要になった場合、こちらのカードはかなり重宝するはずです。
ただし、それでも利用不可能な加盟店が存在することは注意しましょう。
住信SBIネット銀行デビットカードが利用不可能な加盟店
- デビットカード自体を拒否している加盟店
- 1,000円以下のモバイルSuicaチャージ
- 海外証券口座
- オンラインカジノ
- その他、住信SBIネット銀行指定の利用不可加盟店

ガソリンスタンド等決済処理が特殊な加盟店の場合、
利用日と引落し日にずれが生じることがあるのでそちらも覚えておきましょう。
スマプロポイント

住信SBIネット銀行ではスマートプログラムというランク制度を提供しており、デビットカードを発行すればそのまま登録されます。ランクの上下によってカードのサービス内容が変化することはありませんが、カードのポイントサービスはこちらのものが適用されるので覚えておきましょう。
スマプロポイントはスマートプログラムで適用される独自ポイントサービスであり、口座取引や各種サービスの利用によって付与されます。住信SBIネット銀行デビットカードでは決済金額に応じて還元されますが、その還元率は発行しているカードの種類によって異なります。

ポイント還元率はMastercardブランドの方が高く、
1,000円につき8ポイントが還元されますね。
スマプロポイントには口座取引やサービス利用で付与される「通常ポイント」の他、各種キャンペーンの特典として「限定ポイント」が付与されることがあります。限定ポイントの有効期限は参加したキャンペーン毎に異なり、用途は後述するポイント払いに限定されています。
スマプロポイントは通常ポイントのみ500ポイント以上100ポイント単位で交換が可能で、現金であれば1ポイント=1円として使えます。ポイントはJALマイルに交換することも可能であり、その場合は100ポイント=40マイルのレートになっています。
また、銀行アプリのデビット管理から「ポイント払い」をONにしていれば、スマプロポイントをデビットカードの利用料金に自動で充てることも可能です。ポイント払いは1ポイント=1円として1回10円以上の支払いから適用され、限定ポイントが残っている場合にはそちらが優先的に使用されます。

ポイントがあまり貯まらず換金が難しい方の場合、
デビットカードで使ってしまうのも1つの手として良いかもしれませんね。
スマプロポイントは通常ポイントにも有効期限が設定されており、取得した翌々年の3月末となっています。ポイント有効期限の延長等は基本的に出来ないので、期限が近くなったときは忘れずに交換するかポイント払いで使ってしまいましょう。
外貨預金とお得な米ドル決済

住信SBIネット銀行では外貨預金のサービスを提供していますが、住信SBIネット銀行デビットカードでは外貨預金を利用した支払いも可能です。対象となる通貨は米ドルであり、海外加盟店で米ドル決済を行うと為替換算を行わずに外貨普通預金から引落しが行われますよ。

外貨預金からの引落しを行う場合は、
事前に決済通貨設定を米ドルに切替えておきましょう。
こちらのカードで米ドル外貨預金を利用して決済を行った場合、発生した為替手数料が年間30回分までポイントで返還されます。2.5%の為替手数料が実質的に無料化するため、普通に支払うよりもお得ですね。
マイナーチェンジカード「POINT+」

住信SBIネット銀行デビットカードでは2025年7月から「デビットカードPOINT+」の提供を開始しており(年会費無料)、こちらは一部提供条件が変更されたマイナーチェンジカードとなっています。こちらは現状でバーチャルカードとしてのみ発行可能ですが、2025年度中にはリアルカードの発行も開始する予定のようです。

POINT+に対応しているのは通常支店のみであり、
NEOBANKでは発行出来ないので覚えておきましょう。
POINT+はその名の通りポイント還元率が優れたカードで、素の状態でも1.25%というかなり高めの還元率を持っています。更にこちらのカードは「デビットカードポイント還元率アッププログラム」の対象にもなっており、先月末の円普通預金残高に応じて当月の還元率が上昇しますよ。
POINT+のポイントアップ条件
- 月末残高200万円以上:+0.25%(合計1.5%)
- 月末残高500万円以上:+0.5%(合計1.75%)
- 月末残高1,000万円以上:+0.75%(合計2%)
同様のポイントアップ特典を持つカードとしては、ソニー銀行の「Sony Bank WALLET」があります。ですが、両者を比較すると円預金でも条件を満たせることや、残高区分毎の還元率の高さから概ねPOINT+の方が優れていますね。

円普通預金残高には目的別口座やSBIハイブリッド預金も含みますが、
定期預金や仕組預金は対象外となるので少し注意しましょう。
既に住信SBIネット銀行で通常のデビットカードを発行している場合、デビット設定から「アップグレードする」をタップすることでPOINT+の発行が可能となります。よりポイント還元率の高いカードを探している場合であれば、こちらを選択肢の1つとして考えるのも良いかもしれませんね。
プラチナカード

住信SBIネット銀行デビットカードではプラチナカードも提供されており、こちらはMastercardブランドのみ発行可能で年会費1万円+税が発生します。こちらのカードではその代わりに様々な特典が追加されているので、便利に使えそうなものがあれば発行を検討してみましょう。
プラチナカードの特典
- ポイント還元率1.25%
- デビットカードポイント還元率アッププログラムの対象(上昇率強化)
- Mastercard Taste of Premium(特定Mastercardカード会員向けの優待プログラム)
- Global Data Roaming by FLEXIROAM
- PriorityPass(指定航空ラウンジ3回無料)
- ショッピング保険(年間100万円まで)
- 国内/海外旅行保険(それぞれ最大1億円)
- 通信端末保険
- 航空便遅延費用補償
プラチナカードのポイントアップ条件
- 円普通預金残高100万円以上:+0.25%(合計1.5%)
- 円普通預金残高200万円以上:+0.5%(合計1.75%)
- 円普通預金残高500万円以上:+0.75%(合計2%)
- 円普通預金残高1,000万円以上:+1.25%(合計2.5%)
Global Data Roaming by FLEXIROAMは海外向けのインターネット通信サービスで、これは15日間且つ3Gまでを上限としたSIMが年1回利用可能となるものです。約150の国や地域で利用可能となるらしいので、年に1回程旅行や出張等で海外へ渡航する方であれば重宝するかもしれませんね。
通信端末保険ではスマホ等の端末修理費用を年間1回且つ10万円までを上限に補償し、修理不能の場合でも購入金額の25%(最大25,000円まで)を補償してくれます。対象は自己保有且つWi-Fi通信可能な国内メーカー品であり、発売日から5年以内又は購入から1年以内で国内で修理可能な端末です。

端末保険の対象はスマホがメインですが、
Wi-Fiが利用出来ればパソコンやゲーム機等も対象となるようですね。
プラチナカードではポイントアッププログラムも一部強化されており、残高条件の区分に100万円以上が追加されてより適用されやすくなっています。また、最大還元率は2.5%ともはや規格外とすら感じられる程のお得さを誇っており、その他の特典と併せて考えるとかなり魅力的な1枚ですね。
セキュリティ

住信SBIネット銀行デビットカードではカードの決済一時停止や決済上限設定が可能であり、設定しておけば条件下での支払いは行えません。もし不正利用に遭いそうになったとしても、事前に設定しておけば被害を未然に防ぐことに繋がりますね。
それでも不正利用に遭ってしまった場合、その被害はデビットカード利用規定第19条によって補償されます。必要な方は管轄の警察組織に被害届を提出した上で、30日以内に所定の申請を行いましょう。

個人の補償上限は年間100万円までなので、
不正利用被害がそれ以上発生しないように自衛もしてくださいね。
補償の申請が一段落した後は、カードの再発行を申請しましょう。ただし、紛失・盗難を理由に再発行を申請する場合は、1,000円+税の手数料が発生するので注意してくださいね。
住信SBIネット銀行デビットカードの使い方

住信SBIネット銀行デビットカードは支払い可能な場面が多く、ポイント還元も月間の合計金額から算定されるので使いやすいですね。デビットカードを中心に利用されている方であれば、少額の決済が何度も行われる場面でも活用出来そうです。
還元率としてはポイントアップが適用されるPOINT+が優れているので、まずはこちらの活用を考えておけば間違いないはずです。また、プラチナカードは還元率やその他付帯サービスが非常に優れており、特にiPhoneの高額な補償費用を安く済ませたい場合にはこちらも検討してみましょう。
カードによる支払いをお得に利用したい場合は、住信SBIネット銀行のキャンペーンを活用することも1つの手です。お得にカードを使える機会がやって来たときは、逃さず狙ってみてくださいね。

こちらのカードは還元ポイントが独特なので、
有効期限までに使い切る方針も考えておきましょう。
また、住信SBIネット銀行デビットカードは米ドル決済で手数料の節約をしたい場合にも重宝します。海外旅行や個人輸入等海外加盟店でのカード払いが必要となる場合、こちらのカードは必須のサービスと言っても過言ではありませんね。
住信SBIネット銀行デビットカードの注意点

住信SBIネット銀行デビットカードではスマプロポイントによる還元サービスが提供されていますが、これには一部例外が存在しているので利用する際には注意しましょう。一部の加盟店ではカードの種類やポイントアップ等に関わらず、還元率0.3%が適用される様子です。
還元率0.3%が適用される加盟店
- 公共料金(各種インフラやNHK受信料等)
- NTTのサービス料金
- 鉄道(乗車券や定期券等)
- 病院・診療所
- 政府や自治体への支払い(税金・国民年金・国民健康保険・その他サービス料金等)
- 国家資格検定料・宝くじ等
- 非営利団体の会費・寄付等
素の還元率が高いカードは固定料金の支払いに使いたいところですが、その場合は上記の加盟店に当てはまるか否かを特に確認するようにしましょう。尚、一部は他の決済サービス等を中継することでポイントを獲得出来ることがあるので、どうしてもこちらのカードでポイントを得たい場合には検討してみてくださいね。

例えば、コード決済サービス「au PAY」の残高にチャージしてから使えば、
自治体にもよりますが公共料金や税金等の支払いでも元の還元率でポイントが付きますよ。
まとめ
住信SBIネット銀行デビットカードは、米ドル決済で大きく活躍するデビットカードです。特に為替手数料のポイントバックは魅力的で、ブランドカード全体でもトップレベルのサービスと言えますよね。
日本国内での支払いに使う場合でも、そこそこの還元率で使いやすいサービスと言えます。用途も意外と広いので、有効に活用してくださいね。

ここまでご覧いただきありがとうございます。
よろしければ他の記事もご覧ください。
コメント