日本国内ではコンテンツを提供するウェブサイトが多数存在していますが、最近では支払い方法からVISAを始めとした国際ブランドが停止されたサイトが増えています。国際ブランドは時として外交圧力に使われることがありますが、ここでも日本に対する表現規制の意図があるのではないかと言われています。
国際ブランドと表現規制の話題はここ最近でかなり注目されていますが、先日この問題について国会議員が行動を取ったようです。それに関連してか一部サイトの状況にも変化があった様子なので、興味があれば一緒に情報をチェックして行きましょう。
概要
今回取扱うトピックはこちらです。
“山田太郎議員が米Visa本社で会談──クレカ表現規制巡り「合法コンテンツの取引で価値判断はしない」との発言引き出す“(Impress Watchより)
山田太郎参議院議員は自身のSNS上にて、2024年8月1日にアメリカのVISA本社を訪問して複数の責任者と会談したことを発表しました。国際ブランドを用いた表現規制に関する話し合いの中で、この問題に関するVISA本社としての意向が明らかとなりました。
VISA本社の話としては、「取引の合法・非合法の判断は行っているが、コンテンツの価値の判断は行っていない」とのことです。また、アダルトコンテンツについては「児童ポルノでないこと」「合意の基で提供されること」を基準としており、その内容については基準の策定も判断もしていないそうです。
一部サイトでは国際ブランドから特定語句の使用制限も指示されていましたが、VISA本社はこのような指示をしていないとのことです。また、VISA規約についても本社は基準を定めたのみであり、実際に判断しているのは現場である旨を主張しています。
現場とは所謂アクワイアラ(加盟店契約会社)や決済代行会社のことであり、
今後山田議員はそちらへの確認も行って行くそうです。
また、この問題に関連する一部サイトに動きがあった様子なのでそちらもチェックして行きましょう。
“【お知らせ】VISAクレジットカード決済再開のお知らせ“(DL.Getchu.comより)
DL.Getchu.comはコンテンツのダウンロード販売サイトであり、2024年5月31日から決済方法としてVISAが停止されていたそうです。ですが、こちらは同年8月15日から取引が再開されたとのことで、世間では会談の成果が早速現れたのではないかと話題になっています。
本当に会談の影響でVISAの取扱いが再開されたのかは不明ですが、世間ではDLSiteやニコニコ等国際ブランドが規制された他のサイトに波及することが期待されているようです。今後のVISAを取り巻く状況がどのように変化するのか、またMastercard等他の国際ブランドにも動きはあるのか、今後の展開もよくチェックして行きたいところですね。
筆者の感想
巷ではかなり大きな話題となっていたこの問題ですが、国会議員の活動によって進展があったようですね。今回の会談によって少なくともVISA本社の言質は取れたということで、今後の問題解決に期待したいところです。
今後はアクワイアラや決済代行会社等への調査が進められて行くと思われるので、取り敢えずはそちらの成果を待つことにしましょう。今回の会談でVISA本社が責任逃れで虚偽の主張をした可能性も十分考えられますが、その場合は言質がじわじわと効いてくると思います。
また、VISA本社は非合法なコンテンツや児童ポルノに該当すれば規制する旨を明らかにしていますが、一部ではそれらの決め方も問題視されています。もしアメリカの法律や基準でそれらが判断されていた場合、言葉では規制していないと言いつつ事実上のコンテンツ規制が行われる危険性があるからですね。
VISA本社による外交圧力の可能性を完全に否定するのであれば、
違法性等の判断は当事国の基準で行うべきだと思います。
その一方で、もしVISAを始めとした国際ブランドの表現規制問題が解決したとしても、今後もJCBブランドが重要な存在であることに変わりありません。JCBブランドのカードはMIXI M等プリペイド式でもいくつか提供されているので、現在1枚も持っていない方はこの機会に使い始めるのもおススメですよ。
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